虹と海――再会へ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
罪悪感―――――
ただ身代わりに死なせてしまった事に対するそれではない。
最期の最期まで自分の事だけを考えてくれたルルに、何ひとつ返せなかった事
ダリアへの想いがまだ残っていたとしても
生涯隠し続けるべきだったのだ
ルルだけに全力で愛情を注ぐべきだったのだ
ルルがどんな気持ちで " forダリア " の石を遺したのか
考えただけで、息もできないほど胸を締め付けられるんだ
「すまない」
ラタルは頬を伝う涙をスッと拭い、シークに背を向けた。
どうしようもなく自分への憤りと虚しさが襲ってくる。
そんなラタルの背中を見つめ、シークはゆっくり口を開いた。
「ルルちゃんに……会いたいか?」
シークの問いに、ラタルはふっと笑いを零した。
「どれだけ望んでも叶わないのに、そんな事を訊くな」
会いたいかと問われ
NOと答えるはずがない
もう一度、もう一度と
どれだけ望んだか知れないのに
「ラタル」
「何だ?」
乾ききらない涙を隠す為、振り返らずに返事をする。
しかし
シークの次の言葉に、ラタルは
「ルルちゃんに、会えるかも知れないんだ」
振り返らざるを、得なかった。
「……え……」
今、なんて―――――
「ラタルをずっと探してたのは、謝りたかったってのと……それを伝えたかったんだ」
――シークは、こんな状況で茶化すような奴ではない
では何を
何を言っているのだろう
ラタルは二の句が継げず、ただシークを見つめるしかなかった。
「ルルちゃんに会いたいなら……一緒に行こう、ラタル」
永遠に失ったはずの
愛する人に、もう一度
~続く~