虹と海――再会へ
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「ラタル、起きてみろ。今日は朝虹が出てる」
テントの入口を上げ、差し込む日差しとクロロの声で目が覚める。
「んー………」
まだシパシパと開けきらない目を擦りながら、起き上がって外へ出る。
「あ、ホントだな……」
渡れるんじゃないかと思うほどハッキリとした綺麗な虹。
朝露が風に乗ってパラパラと降ってくる。
「眩しい……」
「目覚めにいいだろ」
「あと一時間寝ていいか?」
「早くテントを片付けるぞ」
噛み合ってない会話。
クロロは自分のテンポを崩さない。
長く一緒にいるが、慌てたところなど見た事がない。
「今日は国境越えだな」
「29ヶ国目か」
時が過ぎるのは早いものだ。
旅を始めて、5年が過ぎようとしている。
相変わらず朝は弱い。
相変わらず
俺の中に、まだルルがいる――――――
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