森の中で
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狩りと言うからには当然供の者をつけるのかと思っていたが、それもない。
どこまでも自由な国だ。
呆れるほど。
「ラタルはハンターなんでしょう?じゃあ狩りは得意よね!」
城から出ると敷地内には広い広い森が広がっている。
どうやらルルは他の誰かがここで狩りをするのだという話だけを聞いていたらしい。
背中に弓をからい、馬も使わずに歩いて進んでいく。
「私は確かにハンターではあるが、狩猟はそこまで経験を積んできたわけではない」
「え?じゃあ狩りはできないの?」
「いや、それもできなくては話にならないが…」
「じゃあやっぱり得意なのね?」
「まぁ…だが、一体何を狩るつもりだ?私は無駄な殺生は好きじゃない。よもや食べる為ではあるまい?」
無理矢理持たされた弓矢を眺めながら尋ねる。
「あら、食べるわよ!
私は魚はムニエルが好きだわ」
なぬっ!?
この弓矢を使って捕るのが魚だと!?
ラタルは驚愕の念を隠して恐る恐るまた尋ねた。
「あの…魚、捕るのか?鳥とか動物ではなくて……?」
「私は動物は嫌いよ。鳥も触れないわ」
「ああ……なるほど………………………………じゃあ今日は狩りではなくて釣りに変更しようか」
「あら、いいわね!釣りにしましょう!
ラタルが初めて提案してくれたわ、嬉しい!」
あははははー
と顔を見合わせて笑う。
「じゃあ釣りに使う道具が必要ね!聞いて取ってくるわ!」
「それより魚がいるような湖や川はあるのか?」
「魚がいるかは知らないけど池ならあったはずよ、ずーっと向こうに」
「池……」
の魚か……
気乗りしないが、仕方ない。
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