for……
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
祈る?何を
安らかに?そんな事、望んでいないのに祈れる訳がない
ありがとう?感謝など微塵もしていないのに
憎くすらある
恨んでさえいる
何故、何故、何故、何故………!!
この永遠に抜け出せない無限地獄に突き落とした
俺はルルを一生許さない!!
「ルルは満足だろうな!自分の命と引き換えに生き残った俺が、どんな思いをするか考えなかったのか!
安らかになんて望んでいない!
返してくれ!!
俺にルルを返してくれ――――――!!」
狭く、暗い部屋の中で
ラタルは叫びながら崩れ落ちた。
冷たい床の上に膝も額も押し付けて
声を上げて泣いた。
ルルがいない
明日もいない
あさっても、その次も、その次も
寝ても覚めてもいない
どこにもいない
地球の裏側にだって
宇宙の果てにだって
どこかに存在しているなら
生きているなら
どんな事をしたって迎えに行くのに
千年後に目覚めるというなら
千年生きて待っているのに
……もう、どこにもいない……
今日、この日から死ぬまで
もう二度とルルには会えない
二度と……………
「………っ……っ………なんで……な…で……」
立ち上がる事もできない。
クラピカとリンは成す術なくラタルを見つめていたーーーーー
暫くして、城からの遣いがルルの亡骸の入った棺を霊安室から運んでいった。
香の匂いが遠ざかる。
ラタルは崩れ落ちたまま、ルルが運ばれていく様子を見る事もなかった。
そのまま、国へ帰ったらすぐ盛大な葬儀が行われ、その日のうちに火葬されるという。
クラピカとリンは飛行機に乗り込む王に終始頭を下げていた。
王は何も言わず、振り返らずに行ってしまった。
少ない見送り。
ラタルの姿はなかった。
飛行機は飛び立ち、空を裂いて消えていく。
永遠の別れ。
まるで夢のように、突然で残酷だった―――。
『ラタルは?』
霊安室に戻ると、そこにラタルの姿はなかった。
代わりにいたのはゴンとキルア。
「……あいつならホテルに荷物取りに行ったぜ。チェックアウトもまだだって言って」
『…あ……そう……』
「それと
『え―――?』
・