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ラタルは鳴咽を漏らしながら、声も出ないほどに泣いていた。
王女もまた涙を流す。
「……見てあげて。最後のルルの顔。
こんな表情で最期を迎えられる人間が、この世界に一体どれだけいるかしら?」
ラーナの言葉に促され、ラタルは躊躇しながらも棺の中のルルを見た。
ルルに似合う色の花ばかり。
城の中……ルルの部屋にも飾ってあった花がある。
その中でまるで眠っていようなルルは
ルルの表情は
……温かな夢でも見ているかのように、とても幸せそうに微笑んでいた―――――
「……っ……ルル…っ…!!」
あの時、ただただ混乱していて表情など見ていなかった。
応えないルルを、投げつけるような声で呼ぶだけで
「ルル……ルル!!……っく……ルル……」
後から後から涙が溢れ出て止まらない。
微笑むルルの頬に、涙の跡が残っている。
辛かったろう
淋しかったろう
怖かったろう
俺の為に
あんな答えしか出せなかった俺なんかの為に
「ルル……何故……どうしてっ……!」
きっと生涯この問いに苛まれる。
何故、何故、何故、何故、何故……
命を賭してハンターにまでなったのは、俺と生きる為じゃなかったのか
こんな風に俺を守るつもりだったのなら
それを俺が知っていたなら
俺はお前と一緒に生きようとは思わなかった
ルル……ルル……!
君からの沢山の問い掛けに
もっと違う答えがあったはずだった
" ダリアなら、いいの? "
そんな事はないよ
" 今でもダリアが好き? "
俺が好きなのはルルだけだ
" 生まれ変わって、もし私が先にラタルに出会ったら、私を最初に好きになってくれる? "
ああ、最初で最後だと約束する
" 早くラタルと結婚したい "
しよう
今すぐに
二人だけで、永遠の愛を今誓おう
そして君は笑いながら泣くんだ
そんな未来のはずだった
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