冷たい指
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ちょ…今の連れなんだって!通しなよ!」
「駄目駄目、君ねぇ、死ぬから!後は我々に任せて」
「任せろ言う奴がこんなとこでなに悠長にしてんだよ!
早くシーク達とルルちゃん助けて来なさいよ!」
門前で警備に捕まり、騒ぎ立てているナーリン。
苛々しながらも冷静になった振りをし、油断をした相手の隙をついて振り切った。
「ああっ!君!!」
「バーカ!死ねっ!」
痛烈に吐き捨て、ナーリンはアッカンベーして門をくぐった。
「シーク…シーク――!」
「ナーリン!?」
ふと庭の隅から声が聞こえ、ナーリンは全速力で屋敷に向かっていた足を止めた。
そこには腹を苦しそうに押さえながらうずくまる、びしょ濡れのシークの姿があった。
「シーク!!無事だったんだね!?」
泣きだしそうな顔でシークに思いきり抱き着くナーリン。
「おわわわわ痛てててて!!ナーリン、ちょ、マジ肋骨折れてんだわ俺!」
「何言ってんの!無事ならよかったじゃないか!この馬鹿、心配したんだから!!」
「いやいやいや、無事じゃねーってば!痛い!」
「それより今ルルちゃんが屋敷に入ってっちゃったんだよ!
ラタルくんが必ず中にいるって言ってさ!
ホントに中にいるのかい!?」
「あ、ああ…そうなんだ、だから俺も助けに行こうと……
でも体が動きゃしねーんだ……
あいつは俺を先に行かせてくれたのに……」
悔しさに唇を噛む。
ジワリと涙が滲んだ。
「……つかまって。一緒に行きましょ!」
ナーリンはシークに肩を貸し、体を支えて立ち上がると、まだ燃え盛る屋敷の中へと向かった。
「生きてるよな、ナーリン……ラタルの奴、死んだりしてねーよな?」
「何弱気な事言ってんだい!ぶっ殺すよ!」
「たった今生還したのに!?(汗)」
・