それぞれの闘い
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「くそっ…くそぉ!!」
ハンターの一人が付き添い、警察に連行されていく一味。
車に乗せられ、涙を流し続ける女。
「泣くな、ティアラ。俺達は立派に使命を成し遂げた」
「……ハオス……どういう事だ?」
「あのカシチ=バシンは死ぬ。全部の階に爆弾を仕掛けた。もう数分もなく爆発するさ」
二人の会話を横で聞いていたハンターの一人が、それを聞いて男の胸倉を掴んだ。
「貴様!それは本当か!?」
屋敷にはまだ皆がいる。
カシチ自身も、ゴンもキルアもシークもラタルも。
「いかん、連絡を!!」
と、その瞬間。
バァァァン!!
屋敷の最上階が爆発し、真っ赤な炎と大きな黒い煙が上がった。
「な、なんだ!?」
「爆発だ!出るぞ!」
うろたえる大臣をゴンが「すみません」と言って肩に担ぎ、俊敏な動きでキルアと二人、窓から飛び降りる。
「我々も行くぞ、シーク」
ラタルが振り返ると、シークは床に膝をつき、うずくまっていた。
「シーク!?」
「ごめ……ちょ……腹、打たれたから……」
「いい、わかった。背中に掴まれ」
「すま……ね……」
シークを背負い、いざ飛び降りようとした。
しかし
ドォォォン!!
二回目の爆発。
今度は真上の階だったらしく、天井が崩れて窓が塞がれた。
仕方なく階段へ回ろうと扉を見るが、先程女が降りて来た瓦礫の上にも更に積まれ、出口が見えない。八方塞がりだ。
「壁を突き破れば何とか…」
シークを一度下ろし、横壁を壊す。
しかし隣の部屋の方が被害が大きかった。
ドォォォン!!
また爆発。
屋敷が地震のように揺れる。
「やべ…崩れるぜ、これ……お前だけでも逃げろ……」
「黙っていろ。殊勝なのは似合わんぞ」
黒煙があっという間に部屋を埋め尽くす。
火の回りが早い。
「シーク、ここに隙間がある。尻を押してやるから先に通れ」
「えっ……ラタルが先に行けよ」
「俺は余裕で通れる。前から引っ張り出すより押した方が出やすい」
「……わかった。ごめん」
シークは腹を庇いながらも何とか狭い瓦礫の隙間に頭を突っ込み、ラタルに押されながらベランダへ出た。
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