それぞれの闘い
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―――7時30分
法務大臣・カシチ=バシンの別荘にて
ラタル達は計画した通り、依頼主の傍に三人
部屋の前の廊下に二人
ベランダに一人
軍隊に紛れて門前に一人
臨戦体制で待機する。
ゴンは門前、キルアは廊下、ラタルとシークは依頼主の傍。
「た、頼むぞお前達!
かかか金なら幾らでも払う!!
だから必ずわしを護ってくれ!」
プライベートルームのデスクの下に潜り込み、何かをひたすら祈りながら震える依頼主。
「心配すんなよ、ラタル。お前んとこに回る前に絶対俺らで食い止めるから」
ニッと余裕の笑みを浮かべてそう残し、キルアは廊下へと出て行った。
「かかか必ず殺せ!生け捕りなど必要ない!息の根を!」
「……大臣、もう黙って下さい。集中を欠きます」
絶対零度のラタルの視線を受け、カシチはブルッと身震いして顔を伏せる。
「な~ラタル、今になって緊張して来たぜ……
いや、こりゃ武者震いってやつだな!」
「ふっ、お前なら大丈夫だ。お前が元気なのが1番士気が上がる」
「マジで!?マジで思ってる!?うわ、ラタルが言うのってレアだよな!?」
「とにかく任務遂行は絶対にして最優先。
生け捕りが無理なら…わかってるな?」
「応よ!」
ボ―――――ン……
その時鳴り響いたのは
清閑な広い屋敷の中に、いくつかある古い時計。
8時を知らせるものだった。
「ひぃぃぃっ!!」
同時にカシチの叫び。
神経を張り巡らせ、いつ、どこからきても反応できるように集中していた。
そして突如、外から聞こえてきた爆発音。
窓から見える門の前では、早速銃声や悲鳴が上がっている。
「来たな」
シークの珍しく真剣で冷静な声。
もう一人その場を守る熟練ハンターは円を遣い、半径20メートルに感覚を置いていたが……
「……入った!ベランダから来る!
廊下に一人……階下からも!」
「何!?こんなに早く!」
階下……もちろん階段を上って来ているのだろうと踏んでいたが
次の瞬間、部屋のど真ん中の床が下から突き破られ、派手な音と共に一人の敵が現れた。
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