星と街明かりの境界で
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「おお、ラタルか?ワシじゃ」
相手はネテロ会長。
随分久しぶりで、突然の電話だ。
「何か?」
「うむ。いきなりじゃが、ちと頼まれてくれんかの? 」
「嫌です」
内容を聞く前にラタルはバッサリ断った。
「まぁ聞きなさい、母親と同じでせっかちじゃの」
「一緒にしないで下さい。嫌というのも本当ですが、正確には無理です。今ルルと旅の途中なので」
「お、仲良くやっているようで何よりじゃ。
して、今どこにいる?」
「エイジアン地方のとある国です」
「おや、なんと!それはちょうどよかっ……
ピッ
言われる前にラタルは電話を切った。
ハンター協会の会長だろうと関係ない。
「すまない、話を続けてくれ」
電話により中断させてしまったクロロの言葉の続きを促す。
「ああ…お前達、最近この辺りを騒がせている革命集団の話は聞いたか?」
「革命集団?……いや、何も」
小さく首を振るラタルに、クロロは詳細を話し始めた。
何やらこの国の政治家達を殺して回っている集団がいるらしい。
革命集団というのは自称で、マスコミ宛てに送られたメッセージに「国を洗う為、変える為に消す、これは革命である」とあったらしい。
恐怖を与える為にと、殺す相手には必ず予告している。
しかし狙われた相手は百パーセント狩られた。
どんな強固なセキュリティも、有能なガード達も形無し。
軍にまで護衛を依頼した者もいたそうだが、それすら全滅させられ、結局殺されたそうだ。
「政治家以外を狙った例はないが物騒なのは確かだ。女連れなら気をつけろ。
政治家はハンター協会にまで依頼したと聞くからな」
クロロの言葉の最後につけられた一言に、ラタルは顔色を変えた。
「まさか……さっきの電話……」
言いかけたところでまた携帯が鳴り、今度はメールで、相手はネテロ会長。
" 革命集団を捕らえよ
生死は問わん
これは命令じゃ
詳細が聞きたければ電話しなさい "
「……やはりか」
ラタルの顔を見て、クロロはハッと目を見張った。
ラタルの瞳が緋色に変わる。
鮮やかに、激しく燃える緋色に―――――
「そうか…お前、クルタの血を…」
「少しは俺を信用してくれたと思っていいんだな、会長」
緋色の鮮やかさに魅入るクロロをよそに、ラタルは携帯をグッと握りしめた。
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