愛を取り戻せ(キリリク)
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「どうした、キルア」
「いや……それさ、多分間違い電話だぜ」
『間違い電話!?そんなわけないよ、声もクラピカだったし……あっ!』
「!
……なるほど」
リンとクラピカも漸く奇怪な互いのすれ違いに合点がいった。
『うそ……じゃあ私、クラピカじゃなくてラタルに電話してたんだ……』
―――そう。
リンが断りを入れ、無事に許可をくれた相手は息子のラタル。
クラピカには全く話が通っていなかったのだ。
『ごめんなさい、クラピカ!!
言ったつもりだったから私…』
「まぁいつもの事だがな。そんな事は考えにも及ばなかった」
「ラタルのやつもクラピカと間違えられてるなんて思わなかったんだろうな」
リンの間抜けな間違い電話がすれ違いと誤解を招き、今回の騒動に至ったのだ。
なんとも迷惑な話である。
『じゃあクラピカ、私の事嫌いになったんじゃなかったんだ!?
他に好きな人ができたんじゃなかったんだぁぁ!』
「心外な。私をそんないい加減な男だと思っていたのか」
『えーん!!よかったぁぁぁ!!』
リンは安堵のあまり泣きながらクラピカに飛びついた。
「おい、私はまだ許していないぞ!
お前という奴はいつもいつも……」
『えへへへ!!ありがとうクラピカ!!
だぁぁい好きっっ!!』
つまり私の事が心配なんだよね!
愛がある証拠だよね!!
「あーあー、振り回されるのはいつもの事だけど今回はマジでやってらんねっつーの!」
改めて二人の愛を見せつけられたキルアはグチグチ言いながら去っていく。
「相変わらずラブラブなのね!パパも会いたがってたからまた遊びに来てね~!」
ネオンも派手な服をヒラヒラ靡かせて元気に手を振って行った。
『ごめんねキルア!
ありがとう、ネオン様!』
てゆーかホントにごめん、キルア
今回ばかりは本当に申し訳ない!!
……でもキルアは次に会う時、絶対に変わらず笑ってくれる
大好きなキルア
本当にありがとう
「で、やはり試験を受けるという意思は変わらないのか?」
クラピカが自分に抱き着いていたリンを引っぺがして真剣に尋ねる。
「こないだのような事が確実にないとは誰も言い切れないはずだ。お前自身、わかっているだろう。
また私にあんな思いをさせるつもりか?」
『させないよ!もう二度と!!
どうしてもハンターになりたいの!
ゴンやキルアやクラピカ……皆が見てきた世界を私も見てみたい!
確かに年もアレだけど…体力なら負けないもん!
どうしてもハンターになりたい、皆と一緒にたくさんの未知を捜してみたいの!!』
そう語るリンの輝かしい瞳。
妻として、母として長年そつなく努め上げて来たリン。
ラタルを送り出し、ポッカリ空いてしまった時間と空間を埋めてくれたのが、このハンターになるという夢だったのだ。
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