亀裂?秘密?愛の形(キリリク)
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「え?父さん知らなかったのか?」
非常に驚いた様子で訊ねてきたのは、14歳になる息子のラタルだ。
知るも知らないも……
一体、何故?
「奴は何しに来ているのだ?リンはまだ許してはいないはずだが」
本屋に行くと言って午前中出掛けていたラタルが帰宅し、久しぶりに二人でのんびり午後のティータイムをとっていた、
…最中に発覚した意外な事実。
「そうなのか?だが別段嫌がる感じでもなく家に招き入れているぞ」
「この家に?用件は?」
「さぁ…俺もヒソカは苦手だからあいつが来たら出掛けるようにしてるんだ」
「なに?じゃあいつも二人きりか!?」
紅茶の入ったカップを口に運ぼうとしていた手を止め、クラピカがラタルに怪訝そうな視線を向けた。
「俺を睨まれても…」
ラタルは困ったように頭を掻いて溜め息を漏らす。
なにやらこの夫婦の間に、数年振りに波風が立ちそうな予感。
ラタルに聞かされた"ヒソカとリンの逢瀬"。
全く知らされていなかったクラピカは当然ながら不可解でならない。
しかも相手は図らずか自分のいない時に妻に会いに。
否、逢いに。
「え、そんなに心配する事か?
相手はヒソカだぞ?」
神妙になるクラピカに丸い瞳をパチパチさせるラタル。
「当たり前だ。奴は普通じゃない。
何か企んでいるに決まってるだろう!」
「そうか?母さんを好きなだけだと思うが…」
「そんな事は知っている。
が、いざとなったらどんな行動に出るかわからない。
リンを連れ去る事も殺す事も、奴にとっては朝飯前だ」
ヒソカは尋常じゃない。
ハンター試験の時から嫌と言う程知っている
いざとなったら何の躊躇いもなく掌を返す
しかし今問題なのはそこじゃない
ヒソカが来ている事を何故リンが私に隠す?
単に心配をかけまいが為か?
いや、違うな
何かある
すぐにでもリンを問い詰めたいのに、こんな時に限っていない。
ゴンとキルアのところだ。
救いは事情を知る二人と供にいる事
恥も外聞もあるか
すぐに聞かなければ気が済まない
クラピカは携帯を取り出し、黙ってリンの番号に発信をかけた。
テーブルを挟んで目の前に座るラタルは半笑いで内心呆れていた。
この人達は……
ヒトの親になって久しいというのに、どこまで情熱的なんだか。
そんな内容の電話なんか掛けたら、あの人は喜ぶだけだぞ
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