ラタルの恋物語
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「ラタルくん!久しぶりだね!」
「久しぶり、ダリア」
家の近くにある本屋に足を運ぶと、ラタルの姿を見つけるなり、奥から一人の少女が出てきた。
細身で長身、モデル体型。
目が大きくて紅く染めたショートの髪がよく似合っている。
「随分長い事来なかったね。毎日のように来てたのに」
「淋しかった?」
自分より五センチも背が高いダリアを上目遣いで見るラタル。
「も~、憎らしいなぁ、その顔!私の方が一つ年上なのに試すような笑顔、やめなさい」
「試してなどいない。
で、返事は?淋しかった?」
「寂しくなんかないよ!心配はしたけど…」
「なんだ、残念だな。
俺に会えなくてもダリアは平気なのか」
そう言ってレジカウンター越しにダリアの顔を覗き込むと、彼女は真っ赤になって顔を逸らした。
ラタルは深追いせずにその場を離れると、笑顔だけ残して店内を周りに行った。
その後ろ姿を切なげな表情で見つめるダリア。
ラタルがこの町に越して来てこの本屋に通うようになって四年。
いつも決まってこの時間帯に来るものだから、ダリアはわざわざ親に代わって店に出るようにしていた。
一目惚れだった。
仲良くなりたくて、ドキドキしながら最初に話しかけた時を今でも覚えている。
「無謀…かな」
彼はすれ違った人が振り返る位に本当に端正な顔立ちで、声も甘くて、笑顔も可愛くて頭も良くて…
とてもとても素敵な人
…果てしなく遠い人
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