面倒な彼女(フリーリク)
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『例えばどんな事で妬くの?他の人とチューしたりとか?』
「論外だ。そこまでいけば話は別だ」
『でも私、思い出したくもないけどヒソカと二回もしてるよ?あの時は妬いた?』
二回?
知る限りでは一回のはずなのに…
クラピカは眉間に皺を深く刻みながらリゾットを口に運ぶ。
「…だからヤキモチなどという可愛らしい感情ではない」
『じゃあどんな?ムカつく~みたいな?』
「……………」
明らかに嫌そうな顔をしているのに話題を変えようとしないリン。
『じゃあヤキモチで済むのはどの程度なの?抱き合ったり?』
「だから何故いきなりそこまでいくのだ。その前に色々あるだろう。
人の価値観によっては他の女性を見るだけで嫉妬する者もいるのだ」
『私もそうだよ。でもクラピカは嫉妬しないでしょ?しなそうだもん。
せいぜいキルアとクロロくらい?』
「前も言ったと思うがいつも心配はしている。
お前が他の男と組んで仕事をするのも面白くはない」
『だからさぁ、温度差あるじゃん、私とクラピカには!私はね、「私のリンに触るな~」とか言ってバキーなんてのが憧れなの』
「私がやると思うか?それはもはや私ではないな」
失笑しながらクラピカが遠い目で窓の外を見る。
『んじゃもしもキルアがクラピカの前で私にチューしたらどうする?やんないの?バキー!』
……嬉しそうに嫌な想像をさせるな……
せっかくのリゾットが不味くなるだろーが!(怒)
「キルアはそんな事はしない。無駄な仮定だ」
『や!答えてよー!』
リンは子供がワガママを言うようにテーブルの下で足をバタつかせている。
「…ならばお前はどうなのだ?目の前でセンリツが私にキスをしたらセンリツを殴るのか?」
『あ───っ!!!そこで引き合いに出すのがセンリツなんだ!!やっぱクラピカ、センリツの事が特別なんだ!!』
「話をそらすな!身近な女性がセンリツしかいないから彼女にしたのだ!」
『ネオン様とかメイカとか色々いるじゃん!!あ、でもみんなイヤ!!許せない~~!!』
妄想しやすい名前も上がり、リンは更にヒートアップする。
「わかったか?ヤキモチなど、妬かれる方はいいが妬く方はたまったもんじゃない。
少しは私の気持ちも考えろ!」
仕事前に嫌な気分にさせられ、クラピカはご立腹。
『うう……でもメイカが羨ましくて……』
「嫉妬心を表に出すか出さないかの違いだ。
だいたい今まではお前より私の方が絶対的に嫉妬する機会は多かったはずだ」
『………………』
そういえば……
私、センリツとメイカ(軽く)にしか妬いた事ないかも……
クラピカは私より妬いてくれてたのかな?
『……最後に一個だけ質問。今まで一番嫉妬したのっていつ?』
食事を終え、いつもの青い衣装を身に着けながらクラピカが答える。
「……キルアとお前が楽しそうに笑い合っていた時だ」
『え、いつ?』
リンがキョトンとして尋ねた。
………いつもだ
ハンター試験の頃からずっと
クロロやヒソカには今更妬かない
リンの気持ちがハッキリしているから
だがキルアだけは、リンも彼を慕っているし私も気になる
「とにかく、行ってくる」
『あ、答えてよー!』
「リン」
『……はい』
「帰ってくるまで、私以外の男の事は考えるな。わかったな」
『!!!!!!』
振り向かずにそう言い残して仕事に出たクラピカ。
リンの顔は火がついたように真っ赤で熱くなっていた。
『……ふ、不意打ち、ずるい………』
なんて言いながらも、リンは嬉しいときめきに胸を弾ませて幸せな余韻で一日を過ごしたのだった。
キルアにヤキモチか……
たまにはわざと妬かせてみよっと!
窓からクラピカの車を見送りながら、リンは黒い計画を立てていた(笑)
end.
→後書き