春がきた(キリリク)
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しこたま喋り続けるメイカは、回収されてリンが家まで送って行った。
「はぁ~~しかし疲れたぜ……聞いてるこっちが窒息するかと思った」
レオリオはゲッソリして車に乗り込んだ。
「いくら美人でもありゃないよな」
「あはは……」
バッサリと切り捨てるキルアに、ゴンは苦笑い。
「すまなかったな、レオリオ。遠くから呼び出して、まさかこんな事になるとは……」
「ああ、別に構わねぇよ!お前らに会うのがメインで来たわけだし」
すかさずキルアは心の中で「嘘つけ…」と毒づいた。
「しかしせっかく紹介してもらって悪いが、あのコはちとキツイな。俺にゃ合わねえ」
「あれ?いいのかよ、あんな可愛いコに好かれる事なんて二度とないかも知れないぜ?」
「なにぃ!?このガキャ!!」
「やっぱりリンが一番だね!俺たちのお姫様だもん!」
ニコニコしながら言ったゴンの言葉に、皆が顔を見合わせた。
「…そうだな。クラピカのもんってのが気に食わねぇが、リンといるのがやっぱ一番ホッとするぜ」
「ま、他の女を知らないだけだけど」
「また~、キルアが一番そう思ってるくせに!」
ニヤニヤとからかうゴンに、キルアがゲンコツを降らせている。
「…ありがとう。リンが聞いたら喜ぶ」
「言ってなんかやらねえよ!一生内緒だ!」
そんな話をしながら四人が笑っていると、リンが走って戻ってくるのが見えた。
皆の乗る車を見つけた時の、その嬉しそうな顔─────
「あの笑顔には誰も勝てねぇ」
そう言ったのは、他でもないレオリオだった。
翌日、仕事が休みだったリンは、メイカから家に呼び出されて、急遽訪ねる事になった。
すると、メイカからおもむろに差し出された退職願い。
リンはハッと顔を上げてメイカの顔を見ると、メイカは頬を染めて幸せそうに微笑んでいる。
「急にごめんね?やっぱりあたし、もうレオリオさんの国に行く事にしたから」
『ええっ!?なっ……レオリオは何て?』
「わかんない!でも嫌がられてもついて行く!だって昨日話してみて本気で好きになっちゃったんだもん!!」
メイカは本当に嬉しそうな顔で瞳を輝かせながらそう言った。
昨日話してみてって……
ほとんどメイカ一人で喋ってたのに………
リンは呆れてポカンとしている。
でもわかるなぁ
嫌がられても好き…か
すっごくわかるよ
私もそうだった
想いが伝わらなくても、一生クラピカだけを想って生きていこうって思ったよ
メイカも同じだね
レオリオが好きなんだね
『……メイカ、頑張ってね。伝わるといいね』
「ふふっ、ありがとう!感謝してるよ!リンちゃん!」
『でもレオリオの嫌がる事はしちゃダメだよ!応援してるからね』
メイカは笑ってもう一度「ありがとう」と言った。
それから数日後、メイカは仕事を辞め、家の荷物を全て捨ててレオリオの国へ旅立って行った。
「しかし思いきった娘だな。レオリオは大丈夫だろうか?」
『あ、今日電話あったよ!意外と困ってないみたい。ほら、飲まなければ…』
「ああ……」
メイカはすっごい可愛いし、いいコだから
レオリオならきっとわかってくれるよ
頑張ってね
想いはきっと、伝わるから!!
「それでねその時リンちゃんたらね、あ、リンちゃんといえば初めてクラピカさんと会った時にあたしにヤキモチ妬いてクラピカさんからね」
「あぁ!!またお前は勝手に人んちの酒を開けやがって!!
ぬぬぬ~~~~……クラピカ、助けてくれぇぇぇぇ!!!(泣)」
頑張れ、メイカ!!
ダブルデートの夢、叶えてねっ!!
end.
→後書き