春がきた(キリリク)
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『……キルアもゴンもそのうち、私じゃない人を好きになって誰かのものになるんだよね』
リンは寂しそうな声で呟いた。
一同は耳を疑うようなそのセリフに思わず足を止め、固まった。
「……おま……よくそんな事を平然と言えるな………(このスーパーウルトラ無神経が!)」
「…キルアはともかく、ゴンがリンを好きというのは…?」
クラピカの頭の上に、ハテナが沢山浮かんで見える。
「あー、あのね、こないだレオリオの国で遊園地行った時に約束したんだ。俺の好きな人はリンだって!」
「ね~」と顔を見合わせるリンとゴン。
「その約束おかしくね!?つーか寂しいなら俺にしとけばいいじゃん!」
『あれっ!?大胆な事言うよーになったね!!』
「とにかく腹が減ったな。我々も行くか」
「おいっ、話変えるなよクラピカ!こいつマジでさぁ!」
『彼女作るときは私と仲良くできそうな人にしてね』
「はぁぁ!?なんでお前基準にしなきゃなんねーんだよっ!(怒)」
「まぁまぁ」
てんやわんや状態ながら、四人はそのまま仲良く(?)食事を済ませた。
リンがどうしても行きたいと言った洋食屋を出て車へ乗ろうとした時、クラピカの携帯がシンプルな着信音を響かせた。
「レオリオからだ」
クラピカは皆と顔を見合わせた後、電話に出た。
「もしもしっ!?た……助けてくれ…………」
「!?どうした。何かあったのか?」
クラピカの声に、リンとキルアとゴンはハッと黙って会話に耳を傾けた。
「あれから一緒に飯食いに行って、全然しゃべんねーから酒飲ましたんだ……そしたら……………………………………………一瞬もとどまる事ねぇマシンガントークが始まったんだよ~~~~~~~~~!!!!!!」
「………は?」
レオリオは半ば泣きそうな声でクラピカに助けを求めた。
四人は急いでレオリオとメイカのいるバーへ向かった。
「レオリオ、大丈夫か!」
「ああ!!遅ぇよ!!待ってたんだぞ~~~~~」
四人を見るなりレオリオは席を立ち、メイカのもとを離れた。
『メイカ!!大丈夫!?』
「あれ!?リンちゃんじゃん!!みんなも来てたんだ~!!
今レオリオさんと二人で色々話してたんだけどね、やっぱり結婚するなら旦那様の実家に同居は厳しいと思うの。だっていくら良い姑さんでも一緒に暮らすと気が抜けなくて嫌になる時もあるだろうしお互い干渉されたくない事だってねぇ?かと言って縁を持ちたくないって意味じゃなくて近くに別の家を借りていつでも手が届く範囲にいれば安心でしょ?あたしってホラ、昔から家庭に恵まれなくて辛い思いしてきたのね。お母さんは旅に出て帰ってくるたび男付き、お父さんは美食ハンターやっててデブでかっこ悪くて大嫌いだったし。そんな二人が離婚して私は金持ちなお父さんに引き取られたんだけど再婚相手の女を殺そうとしたらバレてお父さんに追い出されちゃって!だから自分は絶対素敵な家庭を作るって夢があるわけ!暫くは遠距離恋愛になるけど後々レオリオさんの国に移住して街にも慣れなくちゃね!!あ、てゆうかこのミートパイ食べてみてよ、すっごく美味しかったよ!このワインに意外と合うからさ!そういえばあたしお酒飲むの初めてなんだけど意外といけるクチみたい。全然酔わないし逆につまんないかな。てかあたしの国では20歳以下は飲んじゃいけないんだけどヤバイかしら?捕まっちゃう?でもレオリオさんと二人なら捕まってもいいかも…きゃー!!」
メイカは一秒も隙を与えずにしゃべり続けた。
その勢いと滑りの良さに寧ろ皆は感心してメイカの姿を遠巻きに見つめた。
『メイカ、ちょっと黙って!』
「捕まるといえば昔お父さんが捕まえて来た生き物で……」
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