春がきた(キリリク)
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「おーっす!また来たぜ~ぃ!」
飛行機が到着し、レオリオが誰より早くゲートを飛び出してやって来た。
いつもより高価そうなスーツを来て、ネクタイも派手な色のストライプ。
彼なりに洒落て来たつもりだろう。
「よっ、リン!今回は呼んでくれてありがとよ!このコかい?俺に会いたいっつってくれたお嬢さんは!」
レオリオがニコニコと最高に機嫌良さげにやってきて、メイカの顔をしげしげ眺めた。
「あっ……う………」
さっきまで元気にはしゃぎまくっていたメイカがレオリオを前にした途端、急にうつむき、黙ってしまった。
『???……うん、このコだよ。最近うちの職場に入って来たメイカ、18歳!可愛いでしょ?』
リンが代わりに紹介する。
「やだ…可愛いなんてやめてよ…。私なんか全然…………」
真っ赤な顔でメイカが恥ずかしそうにリンの腕を叩いた。
まさに蚊も殺せないような程に弱々しく。
ど……どうしちゃったの?
まるで別人ですけど……
さっきまでの勢いはどこへ………?
「いんやぁ~、めちゃめちゃ可愛いぜ!バッチリ俺のタイプだ!!しかもリンより見る目があるときたもんだ!」
「………………」
『………………』
……まぁ、今は何も突っ込むまい。
「このコさ、オッサンのクールそうで頼りになりそうで優しそうなとこが気に入ったんだと。
幻滅されないように頑張れよ!」
「んなっ!?お前らも来てたのかっ!!
心配しなくても俺はもともとクールで頼れて優しいじゃねーかよ!」
「ははは……クールはどうだろ?」
「いや、全部ビミョーだろ!」
『ちょ、ちょっとキルア!邪魔するよーな事言わないでよ!』
「みな声がデカイ。わきまえろ。」
固まっているメイカをよそに、ロビーの真ん中で騒がしくやりあう五人。
「んじゃあとりあえず飯でも行くか!」
レオリオが張り切って先頭を歩き、皆を引っ張る。
すると後ろでクラピカが足を止めた。
「せっかくなのだから二人で行ってきてはどうだ?」
「「えっ!?」」
レオリオとメイカが、二人同時にクラピカを振り返る。
『あ~そうだね!!レオリオ、こないだの美味しいレストラン、連れてってあげたら!?』
リンも賛成してメイカの背中を押し、レオリオの隣りに並ばせた。
メイカはワタワタと無言で慌てている。
「えー?つまんね~。レオリオがどうエスコートすんのか見てーなー」
「今回は気を利かせよう。私がうまい所に連れて行ってやる」
「まじ?」
キルアもなんとか納得。
「いや、俺はかまわねーけどよ…このコはいいのか?」
『緊張してるみたい!ほぐしてあげて!得意でしょ?』
「そーだっけか?
おい、メイカさんとやら、二人でもいいか?」
突然話を振られてビクッとしながらもメイカはコクンと頷いた。
か…可愛い!!
黙ってたら尚更可愛いよ、メイカ!
その調子で何とかレオリオとうまくくっついてね!
多分ちょろいからっ!(笑)
リンは祈るような思いで、去っていく二人の後ろ姿を見送った。
「な~マジで追わないの?」
「もうやめとこうよ。気付かれたら台無しだし」
キルアは未だにつまらなそうにブスッと膨れている。
「あの調子ならうまくいきそうだな」
『……でもなんか寂しいな。レオリオが誰かの彼氏になっちゃうの。
もう気軽に抱きつけなくなっちゃうし』
「お前もそろそろ卒業しろよ、そーゆーの」
刺々しくキルアに指摘され、リンは何かを考えながらキルアをジッと睨むように見つめる。
「?なんだよ」
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