春がきた(キリリク)
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リンはバックの中から唯一みんなで撮った写真を取り出した。
『これ、こないだ家に遊びに来た時にみんなで撮ったんだけど』
「どれどれっっ!?」
メイカが興味深々で身を乗り出す。
『これがクラピカ。私の……彼氏』
旦那様なんて言う訳にいかないし。
理由はよくわかんないけど内緒らしいから。
てゆーかメイカはすっごい可愛いからクラピカを好きなんて言われたらかなり辛いな……
クラピカに猛アタックとかかけられたりしたら絶対取られちゃう!
リンはドキドキしながらメイカの反応を待った。
「…確かに超かっこいいね、クラピカって人!こんな綺麗な男の人、見たことない!!」
案の定、メイカは目を輝かせてクラピカの顔に魅入った。
『で、でもダメだよ……』
力無く止めながらも、リンはクラピカとメイカが並んでいる姿を想像した。
……めちゃめちゃお似合い……
私なんかよりよっぽど……
自分勝手な妄想で凹んでしまったリン。
「素敵ね~うらやましい!!リンちゃんは幸せ者ね!!壊しちゃおうかしら!?」
『へぇ!?』
「ちゃははっ!!冗談よ~!」
メイカが小さな顔一杯の笑顔を見せた。
かっ…可愛いすぎ!!
ヤバイ……これは本当に取られる!!
その時だった。
―──コンコン───
誰かがドアを丁寧にノックした。
この音は────
てゆーか休憩室をノックする人なんか、他にいない………
クラピカだ!!
「どぉぞ~?」
「失礼する」
予感は的中。
クラピカが静かにドアを開け、部屋に入って来た。
『─────!!』
いや、いずれは必ず会う事にはなるんだけど──
やっぱかなり嫌!!
心配!!!
「あーーーっっ!!クラピカ!!」
クラピカの顔を見るなり、メイカは立ち上がって叫びながら指を指した。
「………?」
クラピカは初めて見る少女にいきなり名前を呼ばれて驚き、固まっている。
「きゃあ~~~!!初めまして!!やば!!超綺麗!!や~~ん~~!!
メイカですっ!宜しく!!」
クラピカの手を無理矢理握って握手をするメイカ。
クラピカは戸惑いながらリンに視線を送り、助けを求める。
『ちょ…ちょっとメイカ!!クラピカには気安く触んないでよ!!』
クラピカの体を引っ張り、メイカからベリッと剥がすリン。
「やぁだ~リンちゃんてばヤキモチ!?
可愛いっ!!大丈夫、ちゃんとリンちゃんの彼氏だってわかってるからね!!」
物凄く可愛いらしい笑顔でメイカが言った。
「……君は新しく護衛団に入った者か?」
あっけに取られながらもクラピカが尋ねると。
「はい、そうです!!仕事頑張るついでに彼氏も探してます!!」
「………………」
返す言葉もないクラピカ。
『もう、メイカってばクラピカがびっくりしてるじゃん!!落ち着いて!』
「落ち着いてるよ?」
『てゆーかホント、クラピカはダメだからね!』
「大丈夫だってばぁ~~。だってさっきの写真の中で一番好みなのは違う人だもん!」
『………ええっ!??』
メイカが写真を持ってきてレオリオを指さした。
「……この人ヤバイ。久々にかっこいい……」
頬を染めて明らかにテンションを変える。
今までと違い、本命の話になると恥ずかしそうだ。
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