遊園地デートのまき(キリリク)
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長い時間をかけてゴンと二人でアトラクションを回ったが、園内はかなり広く、全てに乗る事は叶わなかった。
とりあえず二時間程経ったので皆の待つであろうベンチへ戻る。
「あ、お前ら遅すぎ!!探しに行っても全然見付からねーし!」
「ごめんごめん!つい楽しくて!」
ゴンとリンが二人で帰ると、仲良く繋がれた手に三人の視線が集中する。
「おいおい、いくら仲良しこよしだっつったって、手まで繋ぐこたねーだろ!?
全然アトラクションに付き合わねえクラピカへの当て付けか!?」
レオリオの言葉に、ゴンとリンは不思議そうに顔を見合わせた。
『何が??私たちデートして来たんだ!手ぐらい繋いだっていいじゃん。ねっ?』
「うん」
二人の純粋無垢な笑顔に、レオリオは二の句が継げずにおかしな表情をしている。
「構わないよレオリオ。
二人の仲が良くて、私は嬉しいくらいだ」
クラピカが微笑んでゴンとリンの方を見た。
「んじゃ交代!!今度は俺が行く!ゴンは休憩な!」
「えー?俺まだ全然疲れてないよ」
そう言ってむくれるゴンを陰に引っ張り、「ちょっとは気を利かせろよな」と脅すキルア。
「俺もそろそろ次を回ろうかな?」
「いいからオッサンは休んでろって!オッサンなんだから!」
皆を置いてキルアはリンの手を引き、強引に連れ去ってしまった。
宛てもなく暫く歩いて、キルアはリンを振り返った。
「お前は疲れてねーのかよ?」
『私?全然!!めちゃくちゃ楽しい!!』
笑顔で答えるリンにキルアはホッと胸を撫でおろす。
『やっと一緒に回れるね、キルア!!これってデートだよね!!』
「………………」
またこいつは…
可愛い事言うなっつの…
『ねっ!?』
「……そ、デートだよ!!」
ま、いっか
『まずはどれ行こうか?あ、あれはもう乗った?』
リンが数歩先でキルアに声をかける。
「……つーかさ、これってデートなんだろ?
なんでゴンとは手を繋いでたのに俺とは繋がないんだよ?」
キルアが不機嫌そうに低い声で言った。
驚いて振り向いたリンは、カァッと頬を赤く染めた。
『……だって……恥ずかしいじゃん』
「何が?」
『何がって………ゴンとキルアは違うもん…』
「どう違うんだよ?」
『だってキルア……私の事好きじゃん………』
なんて言いながら、リンが声を出して照れ笑いしている。
「なんだよ、それ!好きなら繋いでくんねーのかよ」
『いや…でも好かれてるって分かってて繋ぐのって……緊張するよねぇ』
「んじゃお前は俺の事、意識してるんだ」
『意識…?してるのかな??』
ポカンと口を開けて首を傾げるリンを見て、「こいつに聞いたのが間違いだった」と反省するキルア。
「…ま、いいや。俺とも繋いでよ。せっかくのデートなんだから!」
『………うん。えへ』
リンが気恥ずかしそうにキルアの手を取る。
―──やっぱ俺、こいつの事好きだなぁ───
繋いだ瞬間からあからさまに口数が少なくなるリンの顔を見ながら、キルアは実感していた。
もう二度と好きだなんて言わないけど、俺と手を繋ぐってだけでバカみたく緊張してくれるリン
やっぱ誰より好きだ
…言えないけど……
「次はあれやろうぜ!エイリアンを撃つやつ!」
『ん?いいよ!!』
リンは繋いだ手から意識が外れ、すぐに珍しいアトラクションに夢中になった。
クラピカ、いいよな?
今だけは、独り占めしても──────
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