遊園地デートのまき(キリリク)
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お城から出ると、クラピカは一人で暇そうにベンチに座りながらコーヒーを飲んでいた。
『クラピカ!』
「ん、おかえり」
「ちょっと疲れたな。俺らも休憩するか」
レオリオがドカッと荒っぽくクラピカの隣りに腰を下ろした。
『キルアとゴンは~?』
不機嫌そうに頬を膨らませながらキョロキョロと辺りを見渡し、人ゴミの中から二人の姿を探すリン。
その時。
「あ、いた!リン~、レオリオ~、クラピカ~!!」
『!!
ゴン~~キルア~~!!』
リンはキルアより先に走って来たゴンに抱きつき、そして罵った。
『ちょっとなんで私を置いて二人で行っちゃうの!?せっかく皆で来たんだから皆で回りたかったのにっ!!バカバカ、ゴンとキルアのバカッ!!自己中!!』
「……すごい言われようだな」
「ごめんねリン!じゃあ次は一緒に回ろう!」
『うんっ!!』
リンは元気良く返事をしてさっそく今度はゴンの腕にしがみついた。
『さ、皆行こ!何やってんの?』
「あ~、俺ちょっと休憩」
「あ、俺アイス食べる!」
「私もここにいるよ。二人で行っておいで」
ノリの悪い三人にガッカリしながらリンがゴンの顔を見ると、そこには無邪気な満面の笑顔があった。
「いいよ!二人で行こう!デートだね!」
ゴンが明るい声でそう言い、リンの手を握った。
『デート?私とゴン、デートするの?』
「うん!二人で遊園地のデート!!俺も初めてだから案内とかできないけど」
『やった!デートだデート!!』
笑いあいながら二人は仲良く走って行った。
あらゆる絶叫マシーンを回った後に、二人は船の形をした大きくスイングするだけのゆるやかなアトラクションに乗り込み、乗客が叫ぶ中でリンがゴンに尋ねた。
『ね~ゴン!!ゴンは好きな女の子いないの~!?』
「え~!?好きな女の子!?今のところミトさんかなぁ~!!」
『そんなんじゃなくて~
私がクラピカを好きみたいなさ~~』
「ん~…いないのかな~?でもリンの事、大好きだよ!!」
『え~~たぶん違うけど、じゃあさ~、今ゴンの好きな女の子は私ね~!
人に訊かれたらそう答えてね~!!』
「うん!!わかった~~~!!」
隣り同士で座っている二人は、乗っている間もずっと手を繋いでいた。
リンにとってはゴンは可愛くて可愛くて、できればずっと側にいたい存在だった。
それに以前から何か自分に近しい物を感じていて、念修行を終えたゴンが自分と同じ強化系だったのを知って内心嬉しかったのを覚えている。
ゴンは私に似ている──
ゴンにはお母さんがいないっていうし、もしかしたら本当の姉弟だったのかも!!
………なんてね
リンはクスッと笑った。
血は繋がってないけど、私にとってゴンは友達であり、弟であり、家族だ
これは本当だよ
『ね~ゴン!!ずっとず~っと、一緒にいよーね!!』
「え~~~?なに?聞こえない!!」
『約束だよ~~~!!』
…約束だよ
いや、約束なんて…いらないか!
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