ヤキモチ記念日(キリリク)
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「自分より年下のキルアにいつまでも甘えたままでいるのはよさないか!
ハンター試験は遊びじゃない。
キルアに誘われたから、キルアがいるから、などという甘ったれた意識で呑気について行ったのでは、足元掬われて命を落とすぞ!」
カッとなって、必要以上に大きな声を上げてしまった。
言い終わった後ハッとして我にかえると、リンが呆然とクラピカの顔を見て固まっていた。
そして…
案の定、大きな丸い瞳がジワジワと涙で滲んでいく。
クラピカがしまったと思った時には遅かった。
『…な、なんで、ハンター試験…受けに行くって…ゆっただけなのに…
そんな…怒るの~!』
リンがボタボタ雫をこぼしながら号泣してしまった。
クラピカは自己嫌悪と後始末の面倒さに思わず溜め息を漏らした。
『溜め息吐かないでよっ…酷いよっ…クラピカが怒鳴るなんて…反則だよ…っっ』
両目を腕で覆って、体を震わせオエツを漏らすリン。
しかしクラピカは慰める気にも謝る気にもなれなかった。
そのまま、座っていたソファーに再び腰掛け、リンから顔をそらした。
何でこんな事になってしまったのか…
クラピカは泣いているリンをよそに、一人で考えた。
キルア、キルアと……
甘えるのも大概にしろ
苦しい時、辛い時にリンが頼ろうとするのはいつもキルアだ
キルアといる時の方がよく笑っている気さえする
一番側にいる私は、これでは立場がない
だいたいハンター試験に行くと言う事は短くとも一週間は帰って来ない
長い年は一ヶ月以上かかった例もあるらしい
その間、キルアは側でリンを護り、私はただ安否もわからずに待っているしかない
おそらくキルアと一緒ならリンは無事に試験に合格するだろう
黙って行かせるべきなのかも知れない
…だが、心が納得しないのだ
リンをキルアに任せて、長い間自分の手元から離す事にどうしても抵抗がある
どうしたものか……
いつから私はこんなに我が儘になった?
まるで子供のようだ
自分が…この感情が鬱陶しい…
『クラピカ…… 』
声をかけられハッとすると、リンはクラピカの側に佇み、心配そうな顔で見下ろしていた。
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