覚醒の後(12歳、キルア視点のハンター試験中)
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馴れ馴れしくて、変な奴
よく笑って、よく怒って、やたら元気で
一緒にいると、少しイライラして
でもなんか励まされて
初めて家族以外で親しくなった女の子――――
『あれっ?キルア!足のここ、かすり傷あったのにどこいったの!?』
「は?」
『ここここ、足のふくらはぎのとこ!ちっちゃくだけど、あ~血が出てるな~って思ってたのに!もうない!』
四次試験が終了し、ただいま飛行船で最終試験会場へと向かっている最中。
ゼビル島でギリギリ何とか通過できたものの、そのまま半日近くも眠りについたままだったリンが気になり、一応様子を見に部屋を訪れたのだが。
俺達は今、でかいベッドの上に二人で寝転んでいる。
それというのも、リンが『床で寝たんでしょ』とか『ベッド広いから半分使って』とか、余計な気を遣って無理矢理俺を引きずり込んだからだ。
決して俺からベッドに潜り込んだ訳じゃない。
そこは大事なとこなので、勘違いしないように。
『ほらほら……あ、ちょびっと痕はあるかな?
……え~~~?血が出てたのに!治り早すぎない!?』
俺の足を間近でじっくり眺め、怪訝そうにリンは『おかしい』と繰り返す。
そんな俺の顔の間近には逆にリンの足。
「ああ、家庭の事情で治癒力も強化されてんだよ」
『そっ……そんなんあるの!?欲しい!その薬めっちゃ欲しい!!』
「バーカ」
目の前にあったリンの足首を引っつかみ、引きずり寄せてヘッドロックをかけてやった。
もちろん本気ではないが、リンは数秒待たずにギブアップを連呼した。
構わず絞め続けていると、半泣きでベッドを叩きながら抵抗しだし、何だかその無力な感じが面白くて笑ってしまった。
「ははっ!悪ィ悪ィ、ちょっとやりすぎたか」
これ以上やって泣かれでもしたら面倒なので、解放してやると
『げっほ!!……何すんのバカキルア!』
涙目で恨めしげに俺を睨み、やり返そうと飛びかかって来るリン。
「おっと…!」
何がしたいんだか、なりふり構わず体当たりされ、ベッドに深く沈められた。
当たってきた本人も一緒になってなだれ込む。
丁度その時だった。
「……二人とも何やってんの??」
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