聖なる夜の…ー後編ー
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出会ってから今までで、一体何度目のキスなんだろう
どうして、何度キスをしても私はクラピカが足りないんだろう
何度も何度も、何度でも
飽き足りないよ、ずっとして欲しい
『ク、ラピカ……っ』
息絶え絶えに、名前を呼ぶ。
「リン……」
クラピカの瞳は、なんて切なげで艶っぽいのだろう。
駄目だ
抑えきれない
『……っラピカっ……』
ガチャガチャ!バターン!!!
「お父さーん!お母さーん!!ただいまー!!」
「『………!!?」』
玄関から可愛い元気な声が聞こえてきた。
ドアを開ける音と共に。
「………!ルビー!?」
『え!?あわわわ!どうしよう!!』
どうやら昼間にキルアとクリスマスデートに出掛けたルビーが、宿泊の予定を変更して帰宅したらしい。
クラピカとリンは顔を見合わせ、大慌てで風呂を出る。
「おとーさーん!おかーさーん!!」
バタバタバタと威勢のいい足音が、迷いなく近付いてくる。
さすが我が家の娘、家の中の気配を瞬時に察知するくらい、朝飯前だ。
『ひゃああああ!どうしよう!!』
「もういい。間に合わない」
慌てふためきながら、びしょびしょのまま脱衣所に出て服を着ようとするリンをクラピカが止めた。
『えっ……だ、だって……』
バターン!!
「ただいまぁ!お父さん、お母さん!!見て見てこれキルアがね!!」
もちろんノックなどなく、遠慮もなく、ルビーは脱衣所のドアを豪快に開け放った。
大きなウサギのぬいぐるみを抱え、嬉しそうなルビーの表情はそこで固まった。
風呂場のドアは開いていた。
中では、乳白色の入浴剤を入れた浴槽に、両親が仲良く並んで浸かっていた。
『お…おかえり、ルビー!』
「早かったんだな」
努めて平静を装うが
二人の様子を見るなり、ルビーの顔はたちまち歪み…
「う……うわぁぁぁ!!」
まさかの大号泣。
『ルビー!どうしたの!?』
リンは焦って浴槽から上がり、ルビーの元へ駆け寄る
というナイスなタイミングで、ルビーの声を聞き付け、風呂場に駆け付けたキルアとご対面。
「おい、ルビー!どうし…………あ。」
『あっ』
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ちなみにバスタオルは巻いてない。
2秒後、クラピカが投げた風呂桶が、キルアの顔面にヒットした。
避けなかったのではない。
キルアの全機能が停止して、避けられなかっただけなのです。
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