聖なる夜の…ー後編ー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
吹っ切れたような表情で、クラピカはリンを見下ろした。
急な威圧感に、リンは小さく半歩、後ずさった。
「入る」
『あ!はいっ!』
さっと両手で顔を覆い、背を向けるリン。
ドキドキドキ……
潔い衣擦れの音や着衣を脱ぎ捨てる気配に、胸が逸る。
…な、なんかこの状況
異様に緊張する!
「リン」
ドキーッ
自分が招いた事なのに、リンの心臓は破裂しそうに跳ね上がった。
仕掛ける方は楽だ。
今になってそう思う。
今日は密かに決意していた事があった。
今日だけは絶対、クラピカをドキドキさせる。
翻弄する側にある。
今まで沢山貰ってきたときめきを、クラピカに感じて貰う。
それなのに
「リン」
手を引かれ、否応なしに振り返ると
一応腰にタオルを巻いて、何となく不服そうな彼が、そこにいた。
「で?まずはどうしたらいい?
お前はどうしたい?」
『わっ……私は……
あ、クラピカは寒くない?』
「寒くはない」
『……じゃあ……えっと……背中……流そうかな……』
「わかった」
二人で浴室に入り、クラピカはシャワーチェアに座る。
促されるようにその背後に膝をつき、リンは浴槽から湯を汲み上げてクラピカの背中に静かにかけた。
『……熱くない?』
「いや」
スポンジにボディソープを落とし、泡立ててからクラピカの背中を擦る。
……必要もないくらい、お世辞抜きで綺麗な背中。
てゆーか。
ゴシゴシゴシゴシ……
「…………」
『…………』
………どこまでするべきですか、これ。
背中だけひたすらやってたって……
いや、しかし。
『……ま、前も……していいの……かな?』
「好きに」
ぐぅぅ……なんて短い答え!(泣)
いいよいいよ、やったろうじゃん!!
やったるよ!やるよ!?
いいのね!?
『……しつれーします!』
一言断りを入れ、リンはクラピカの前に回ると、指先から肩へ、つま先から腿へ、無心で洗っていった。
『…………』
美しい。
何度見たって、綺麗なものは綺麗なのだ。
泡のついていない首筋に、無性にそそられる。
何を思っているのかまるで読めない陰った瞳に、一瞬不安が過ぎった後
クラピカの顔が近くなってきて
自分も陰に隠されて
そう
クラピカにキス、無意識に自分からしてしまうなんて、どうかしている
・