聖なる夜の…ー後編ー
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「おいっ!いきなり何を考えてるんだ!」
『いいからいいから!ちょっとあっち向いててね!脱ぐからね!』
「なっ」
あれよという間にランジェリーの肩紐を解き、脱ぎだすリンに、クラピカは慌てて背中を向ける。
はっきり言って、既に子供が二人もいる訳で
散々見た事のあるその体に、いちいち目を逸らさなければならないマナーも理由もない。
しかし、いつもと余りに違う状況。
リンの方から積極的に迫ってきた事はないし、自分から目の前で裸になったりなど言語道断。
クラピカは訳がわからず、心臓が早鳴ってしまう自分に心底嫌気がさした。
『ふっふー、可愛いクラピカ~!?ドキドキしてる?』
らしくない、余裕な声、台詞。
思わずムカッ腹が立ってしまうくらい。
「馬鹿を言うな!誰が!」
『こっち向いてクラピカ』
「~~~~嫌だっ!」
『脱がなきゃお風呂入れないじゃん。それとも……脱がせて欲しい?ふふふふふ』
スルスルと緩い手つきでセーターを捲り上げられ、クラピカは反射的にそれを拒否して振り返った。
「………!」
目の前に、リンの顔。
下手くそな化粧にも、今は笑えない。
白い鎖骨にうっかり目がいき、慌てて顔を逸らす。
裸ではない。バスタオルは巻いている。
誰だこれは
いきなりどうしたというんだ
全く理解できない
本当に、これはリンなのか!?
『……とりあえず、ここまできたんだからさ!
一緒入ろ!お願いっ』
耳元でしゃべるな!
ああ腹が立つ!
『脱いでくんなきゃ、脱がしちゃう』
理解できない
「……リン……ひとつ答えてくれ。
何のつもりなんだ?正直、かなり戸惑っている。お前の目的がわからない」
クラピカの問いかけに、一拍おいて『へへっ』と笑う声が聞こえた。
『今日は私が思う最高のクリスマスをプロデュースするんだ!
尽くして尽くして尽くしまくる!
……でも……嫌なら今すぐやめるけど……』
嫌われたくないし……
と、小さな声で呟くリン。
その言葉で、やっとクラピカはリンの気持ちをちゃんと理解したのだ。
ああ、リンだ
間違いなくリンの意思だ
当たり前の事を噛み締めるように実感し、クラピカはゆっくり
体ごとリンに向き直った。
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