聖なる夜の…ー後編ー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
イルミネーション街道を賭けたイベントに出場する為、リンが引き換えに
『今夜最高のクリスマスを私がプロデュースしてみせるから!』
『絶対、今夜クラピカを満足させてみせるから!』
なんて豪語してしまった聖なる夜。
『お帰りなさいませ!!旦那様!!』
「…………」
帰宅したはいいが、準備があるからと散々車内で待たされ……漸く入室許可が下りたのは約1時間後。
玄関のドアを開けるなり、リンが三つ指ついて出迎えてくれた。
何となく予想していたのか、クラピカは大して驚く事はなく、ただやはり呆れて言葉を失っていた。
ファー付きの真っ赤なランジェリーに身を包み、頭にはおめでたい色合いの派手なとんがり帽子。
部屋の中一杯に立ち込める、食欲をそそるいい匂い。
……昔、同じような事があったなぁ……などと、冷静にデジャヴを実感しているクラピカ。
リンなりに精一杯考えた "最高のクリスマス"がこれなのだろう
ならば、もう何も言うまい
「……ただいま」
無意識に漏れそうになる溜め息を噛み殺し、クラピカはやっと帰宅の挨拶を口にした。
すると、安堵したようにパッと笑って顔を上げるリン。
『えへっ!ご飯にする?お風呂にする?それとも』
「ぷっ…!」
いいところで、何故かクラピカが吹き出した。
立ち上がって丁度決めポーズをするところだったリンは、その反応に「?」という表情。
『……どうかした?』
「く……お、お前……その顔……」
『か、顔?お化粧が珍しいって事?』
「珍しい……と言えば、なかなか見ない化粧の仕方だが……」
ああ、わかっていないのか
いい歳してまともに化粧の仕方も知らないとは……いや、そこがリンの可愛いところ。
なんて、無理矢理自分を納得させて。
「なんでもない。じゃあ、案内して貰おう」
『あっ!はいっ!えーと!私?お風呂?ご飯?』
「腹が減ったな。食事にしよう」
『あ、はいっ』
色々間違えた……!
しかも大事な事をスルーされた!
多少恥ずかしさを感じながらも、リンは言われた通りに食事の用意が整ったリビングへとクラピカを通した。
・