聖なる夜の…ー前編ー
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向けられたマイクをガッチリ奪い、リンはハキハキと元気な声で自己紹介を始めた。
『私達付き合って一年半になります!名前はリン、20歳!こちらはクラピカ、22歳!!
誰が何と言おうと私達が世界一、宇宙一のカップルです!
それを証明してみせるのでよろしくお願いします!』
嘘八百。
張り切りまくって嘘八百。
クラピカは隣で唖然としている。
普段は馬鹿正直で隠し事もできない嘘もつけない奴なのに、どうしてこんな時には堂々と大ボラを吹けるのか。
《え~ハタチ!?二人とも10代のフレッシュカップルかと思いましたよ~》
なんて驚かれ、リンはますます上機嫌。
『ほら、結婚してるなんてバレたらルール違反だし。だから、ね?』
クラピカにこそっと耳打ちし、ウインクするリン。
だからってサバを読みすぎだろう。
クラピカがギロッと睨みつけると、満面の笑顔を返された。
もうどうにでもしてくれ。
《さぁっ、それではさっそく参りましょう!
クリスマス特別イベント、No.1ラブラブカップル決定戦!!
最初の競技はこちら!》
またもや司会の女性が舞台袖を示すと、アシスタントがガラガラと何か大掛かりな道具を運んで来た。
白く塗られた木製の大きな仕切り板。
他のスタッフに誘導され、二手に分けられた男性陣と女性陣の間を、それで区切られた。
しかし、臍の高さ辺りに直径10センチほどの丸い穴が空いている。
《はい、皆さん一度はクイズ番組などで見た事があるんじゃないでしょうか!
そう、彼女の手はどーれだ!クイズでーす!》
ワ―――――ッと、会場から拍手が湧く。
思いもよらない内容に、リンは必死に『当然大丈夫だよね?』のアイコンタクトを送るが、クラピカはこちらを見ようともしない。
てゆーか誰よりやる気のないあの気だるそうな顔は何!!
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