聖なる夜の…ー前編ー
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30分後――――――
《メリークリスマース!!
今年もこの季節がやってきましたね!!寒さも吹っ飛ばすような熱い恋の季節!
そんなラブラブな恋人達の中で我々こそは世界一、いや宇宙一の超熱烈な相思相愛のNo.1カップルだと名乗りを上げたのがこの5組のカップルです!
さぁ皆さん、大きな拍手でお出迎え下さい!!》
司会の女性がステージ上で大きく舞台袖を示し、それに促されてゾロゾロとカップル達が出てきた。
それまで露店に夢中だった客も一気にそちらへ注目し、ワッと拍手が湧き上がる。
《それでは順に自己紹介をして頂きましょう!
まずはエントリーナンバー1番から》
「……!」
ナンバー1のプレートをつけられた胸が、思い切り跳ね上がった。
それは強制的にリンに引っ張り出されてやってきたクラピカの胸。
『どうしてもどうしても出たいの!出てくれたら何でもする!何でも言う事聞く!
今夜最高のクリスマスを私がプロデュースしてみせるから!!
お願いクラピカ!お願い――――!!』
一体何がそんなに彼女を駆り立てるのかと思うほどに必死なリンに、クラピカは一瞬の気の迷いを起こし、なんと引き受けてしまったのだ。
それにリンのプロデュースするという「最高のクリスマス」というものにも興味が湧いた。
何でもすると言ったリンに少し意地悪な命令をして困った顔を見てみたいという、今にして思えば何と馬鹿げた衝動に駆られてしまったものか。
大勢の好奇の視線に晒され、勝つも負けるも得る物などない得体の知れないコンテスト。
さっきまでは想像もしていなかった過酷な状況に置かれ、クラピカは思わずめちゃくちゃに叫び倒して走り去りたい気分になった。
《あのー…自己紹介を…》
マイクを向けられているのは紛れもなく自分。
しかし自己紹介と言われても、こんな場で何を言えばいいのかとクラピカが悩んでいると…
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