無償の愛
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その言葉からは、リンのあらゆる思いが伝わってきた。
俺に対する気遣い
"傷つけたくない"
優しい嘘で守ろうとした …
だけど実質かなり正直で
「もしこの世界にクラピカがいなければ」なんて、つまり俺には最初から望みなんて全くなかったと
そう言っているも同然だった。
リンはとことん無器用だ。
こいつなりに誠意を尽して答えたつもりだろうけど。
「もし」「例えば」「仮に」
…それは有り得ない事だ。
「…ずっと今のまま幸せでいろよな…約束だぜ」
リンが笑顔で頷く。
そして最初で最後 ……
…言ってもいいよな?
「………好きだ」
リンは変わらず笑顔で「ありがとう」と答えた。
その夜、クラピカから電話があった。
「今日はすまなかったな。
仕事をどうしても休む事ができなかった。」
「あー、別に。退院したリンの顔見れたから」
てゆーかあんたがいないから行ったんだよ。
なんて事は言わない、俺って優しー。
「もう仕事終わったの?今家?」
「ああ。もう寝るところだ」
寝る…リンと一緒に…(イラッ)
あの家に1つしかなかったダブルベットが頭をよぎる。
そりゃ当たり前っちゃ当たり前だけど…
「リンはもう眠っている。昨日張り切って作っていたケーキをキルアが全部食べてくれたと喜んでいた。
それに、次は二人にいつ会えるのかと寂しがっていたよ」
「あー、帰りもかなり引っ張られたって!泊まれとまで言われたし。ベット一個しかねーのにさ」
ちょっとチクチク言ってやった。
「あんたリンに寂しい思いさせてんじゃねーの?ちゃんと大事にしろよな。
構ってやんないなら俺がいつでも引き取れんだぜ」
…なんて真面目な声で言ったって脅しにもなってないけど。
でも本気。
それはクラピカも知ってるはずだし。
「…わかっている。ちゃんと大事にする」
クラピカは笑いもせずにそう答える。
笑って馬鹿にして「お前には無理だ」なんて言うタイプじゃないしな。
思ってても。
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