クリスマス2009
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庭先の出来事を二階のベランダから見ていたリン。
二人の幼い恋模様に、自然と頬が緩む。
クラピカは部屋に入るなりリンを抱きしめたままベットに倒れ込み、そのまま死んだように眠ってしまった。
『ふふふっ……素敵なメリークリスマス……』
「君の方が素敵だよ◆」
独り言に何故か返ってきた奇妙な声。
ベランダに枝を寄せる大きな木に、いつからいたのかサンタなピエロ。
『……何そのかっこ!』
睨みながら視線を向けたはずが、真っ赤な衣装の素敵なその姿に思わず吹き出してしまった。
『きゃははははっ!!やっばー!!ヒソカやば!
ちょ、ギャグ!?それともプレゼント配ってきたの!?サンタさんーサンタさんーっ!!』
「喜んで貰えてよかったよ☆君にもちゃんとプレゼント持って来たからね◇」
『ホントに~!?やった、ちょうだいちょうだい!あはははっ!』
「はい、僕からはこれ◆そしてこっちはご存知より◆」
『え?あ……』
差し出された包みは二つ。
同じように小さな小箱。
一つ(ヒソカから)は見るからに……
『こ、これ……もしかして……』
「うん、指輪☆ダイヤ入りプラチナ9号☆」
パカッと箱を開けて見せるヒソカに鉄拳一発。
寸手でかわされるかと思いきや、珍しくヒットした。
『いらんわぁ!!(怒)気持ち悪い!!』
「照れちゃって…☆また来るよ◆今度は誰もいない時に……◇」
『去れ!!しっし!!』
クスクス笑いながら消える影。
てか何故サイズを知っている!?(汗)
『さて……こちらは何かな?』
ご存知さん…だって。元気かな?
また手紙かな?
それとも発掘なんかしてるんだし、何か珍しい化石とか?
リンは丁寧にリボンで飾られた包み紙を開いてみる。
そして掌に乗る位の小さな箱を、そっと開けた。
『……えっ?』
中身は空。
すると、次の瞬間……
"リン……"
箱から柔らかな光が放たれ、その中にクロロの姿が現れた。
リンは声を出すのも忘れ、ただただ驚いてそれを見つめた。
"リン……見えているか?
これは俺の念で封じた、まぁメッセージテープみたいなもんだな
お前にしか開けられないように出来てる
一度見たら消えるから心配するな"
『クロロ……クロロ……』
その場に膝をつきへたり込むリン。
涙が溢れだす。
昔と少しも変わらない姿……
少し髪が伸びたくらい?
"元気か?俺は相変わらずだ
仕事三昧、言い寄る女にはろくなのがいない
ただまぁ……ちゃんと食べながら生きてるかな"
時折言葉を探すように視線を漂わせるクロロ。
リンはひたすら見入った。
"……何を言えばいいのか……手紙とはまた違うな
言い訳するが、これを吹き込むチャンスは一度なんだ
ああ、もう時間もないな
すまない"
クロロが一度言葉を切り、目を伏せた。
そして意を決したように顔を上げる。
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