クリスマス2009
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クラピカが飲み比べに参加するのは実質初めてだった。
リンもラタルも固唾を飲んで見守る。
「なぁ母さん、父さんって酒強いのか?」
『し…知らないけど勝ってくんなきゃ困る……離婚とか……(汗)キルア恨む!』
すっかり酔いの醒めた顔でリンがぶつぶつ文句を垂れている。
「さぁ、何からいく?」
「私はワイン以外は嗜まない」
「ワインじゃ酔わねーだろ。今日は絶対にレオリオ状態になってもらうぜ」
キルアに言われ、レオリオをチラリと見遣る。
自分と重ねて軽くゾッとする。
「これは馬鹿の飲み方だ。こうはならん」
「あ、クラピカさん酷い」
メイカが横目でクラピカを責める。
キルアは自分のバックをゴソゴソ漁ると、中から一つの酒瓶を取り出した。
「!!」
一目見た瞬間、クラピカが青ざめる。
「スピリタスだ!男らしくこれでいこうぜ!」
スピリタス…簡単に言うと世界一強い酒。
アルコール度数96度。
「無茶だ!こんなもの一杯で倒れる!」
「大丈夫だって、俺とリンなんかまだ未成年の時にこれで対決して倒れなかったんだぜ」
『ちょっとキルア――っっ!!そんなん飲ませてホントにクラピカが負けたらどーすんの!?
アンタ、アンタ、もし本当に離婚する事になったら恨むからね!絶交だからっ!』
凄い剣幕で詰め寄るリン。
「ああ、あんなん冗談に決まってんだろ?今更。でも…ひとつ、マジで賭けさせてくれ」
キルアの真剣な表情に、クラピカも耳を向ける。
「なんだ?」
「リンと一日デート権」
「いいだろう」
『そんなあっさりーっ!』
「で、アンタが勝った時は?(まぁないだろうけど)」
「次の仕事、無償で請けてもらう」
「げっ」
そう来るか!と、キルアは苦い顔をする。
「……今ゲーム作りが佳境なんだよな~…
ま、勝てばいいんだし」
キルアは持参した小さなグラスにスピリタスを流し入れると、ひとつをクラピカの前に差し出した。
とりあえず香ってみるが、強烈なアルコール臭に眉間を寄せるクラピカ。
ラタルは興味津々、リンは心配そうに祈っていた。
「いざ、勝負!」
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