クリスマス2009
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ゴンは自分だけ満足したようにスッキリした顔。
『私が好きなのは恋じゃないの?』
「うん、多分。
恋ってどんな感じ?」
『どんな!?ん~~……ドキドキ…ワクワク…キュン…はわぁ~~~(ハート)みたいな!』
「全然わかんない」
目を点にするゴンに、リンは説明を続ける。
『だからさぁ、ん~~、ギューしたい、チューしたい、喜んでもらいたい、一緒にいたい、誰にもあげたくなぁ~~~い!!みたいなの』
「それリンがクラピカに思ってる事でしょ?」
『それが恋だよ!間違いない!』
「そっかぁ…じゃあホントに俺一度も恋した事ないかも。まずドキドキってところからもう」
溜息混じりに手摺りの上で伏せるゴン。
何故か慌てるリン。
『いや、でも世の中には何億も人間いるんだよ!?恋したってドキドキしない人もいるよ、それがゴンだよ、大丈夫!』
「そうかな~」
『うん、だからさ!!ゴンは私が好き!私に恋してる!それでいいじゃない!!』
ドンッ!と胸を叩き、頼もしく眉を上げるリンに、ゴンは思わず吹き出した。
「あはははっ!!そっか!!じゃあそれでいいや!」
『うん!また契約更新だね!』
「契約だったの!?」
二人はお腹を抱えて笑った。
お互いが好きで好きでたまらなくて
自然とまた抱きしめ合っていた。
『不思議だねーっ!こんなしてもさ、ゴンと私はいつまでもずっと昔のまんま!』
キルアとはこんな事、きっと意識してできない
でも例えばゴンに愛してるとか言われたって
こんな風に抱き合う事は特別にはならない
「そうだね」
二人の白い息が生まれては消えていく寒い夜。
温もりは心地よく、余りに自然で。
「ねぇリン…もし俺が一生、好きだと思える人に出会えなかったらさ……
死ぬ、その時に、俺の好きな人は本当にリンだったって思っていい?」
死ぬ瞬間に思い出す人がいないんじゃ、余りに淋しいから
……ゴンは静かに目を閉じてリンの温もりを感じた。
『……いいに決まってんじゃん!
でもゴンはきっと生涯一度の素晴らしい恋に出会えるよ!
きっと……絶対に!』
ゴンは誰も愛せないような人なんかじゃない
沢山の人に愛されて
そしてたった一人の人に、いつか出会うんだよ――――
寒い冬の日
雪がチラつく、クリスマスの夜
二人の肌に雪は落ちて
幸せそうに溶けていった。
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