クリスマス2009
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『そんな訳ないじゃん、手作りだったし!!クラピカが一人でいるのを見計らってあの人!
顔真っ赤にしてあの人!』
「やーらしい!手作りクッキーなんて大人のくせに初々しい物!計算高いわ!」
「ま…待て、見ていたならお前が止めればよかっただろう!」
『だって!!その案内の人、めちゃ美人でスタイルよくて素敵な人だったんだもんーっ!!』
うわぁぁぁん!!
「リンちゃん…可哀相!そうよね、辛かったわよね!そうなのよ!男なんて!
こないだもレオリオさんたらね、いつものナースと飲みに行った帰りにね!」
「それは最低だな!自重しろ、レオリオ!」
「なぁ!?クラピカてめぇ、裏切る気か!?」
矛先を急に振られて慌てながらクラピカを追及すると、既にその輪を離れてラタルと飲んでいた。
「おい、クラピカ!?」
「待ちなさい、レオリオさん聞いてるの!?」
『びゃあああああん!!』
飲み始めてから3時間。
空いた皿を要領よく片付け、一息ついたリン。
ふと部屋をぐるりと見渡す。
メイカとレオリオはまだ喧嘩の続きをしている。
クラピカはいつの間にかキルアと話し込んでいて
ラタルは寝てしまったリルルを抱っこしながらテキーラをあおっている。
(あれっ?ゴンがいない…)
部屋を一望しても、どこにもいない。
トイレにも庭にも。
「ゴンなら二階に行ったぞ」
ラタルが察したように教えてくれた。
リンが言われた通りに二階へ行くと、廊下の突き当たりにある、ベランダに通じる扉が開いていて、冬の冷たい風が入ってきていた。
そよそよと薄いカーテンが揺れ踊り、その奥に昔から変わらない黒いツンツン頭が見えた。
『ゴーンー』
考え事をしていたのか珍しく驚きながら振り返る丸い瞳。
「リン」
『寒いね、風邪引くよ!』
「うん」
いつもの屈託ない笑顔でゴンが頷く。
『なんか新鮮、二人でこうして話すの久しぶりだね!』
にしし~と悪戯っぽく笑いながらゴンに腕を絡ませるリン。
その様子を見つめた後、何を思ったかゴンはいきなりリンの体を抱きしめた。
『ぎょわっっ!!?』
ギュウッと力を込められる。
ハグという感じではなく余りに感慨深い抱擁に、リンは硬直してしまった。
「へへ…あったかい。でもやっぱり俺、ドキドキしないなぁ」
少しだけトーンが落ちたような声で呟くゴン。
『えっ何それ!?ちょっと失礼…!』
「あははっ!ごめんごめん、ちょっと確認の為」
『ええっ!?何の!?』
「恋かどうかって事」
ゴンは抱きしめていた腕を緩め、リンの体を放す。
『恋!?私にゴンが!?あ…違うのか。
え?でもそうかもって事で悩んでたの?』
「ううん、全然悩んではいないけど」
『なんだそりゃ…』
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