ラバー&フレンド(リク)
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『ダリアちゃんっ!?』
リンがすぐに気付き、ダリアに駆け寄って来た。
すごく驚いた様子。
そして「どうしたの?」と言いかけて何かを思い出したようにハッとした。
『あ、あの……ダリアちゃん、ラタルから聞いたんだけど……
私、ダリアちゃんに本当の事言ってなくて……
ごめ………』
「うっ、嘘って何が!?ラタルくんだけじゃなくて、やっぱりリンちゃんも嘘ついてたの?
何が本当なの!?もう訳わかんないよ―――!!」
わぁぁぁん!!
咳を切ったように感情を吐き出し、そのままダリアは顔を両手で覆って泣き出した。
『ちょちょちょちょ、ダリアちゃん!!
そんなそんな泣かないで~っっ!(汗)
私は隠してたけど、ラタルは何も知らなかったの!
ラタルは何も嘘なんて』
リンは慌ててフォローするが、ダリアは勢いよく首を振る。
「じゃあ今のは!?今のは何なの!?
なんで二人がっ…!」
キス――――!!
堪らずラタルを見遣ると、何も言わず、沈黙を守ったまま冷静にこちらを見ている。
……どうして?
私を騙してたんだよね?
どうしてそんな平然としていられるの!?
「どうして………」
なんか腹が立ってきた
こんなに好きなのに、その分、それ以上に憎くなってくる。
私はもう、引き返せない位にラタルくんが好き。
もう今更嫌いになんてなれないのに……
ラタルくんが、本当に好きなのは―――?
「私は別れない……別れたくない!」
ダリアはリンの前でラタルの胸に飛び込んだ。
『あああぁっっ!!?』
絶叫するリン。
その声を聞きながら、やっぱりラタルは自分とリンの両方を騙していたのかと思い至るダリア。
その目的はさっぱりわからないが、現状がそう語っていた。
『ちょっとぉぉっ!!?
何やってんのダリアちゃん!!離れてよ!!』
無我夢中でダリアの首根っこを引っつかみ、引き剥がそうとするリン。
「ごめん、リンちゃん!私は彼が好きなの!
やっぱり別れたくない!」
『何ゆってんの!?怒るよ!?
いくら友達でもそれはないっ!!
悪いけど私は家族より友達よりクラピカが大事なの―――っっ!!!』
リンは、念も何も知らないただの少女の体を力一杯引っぱり、薙ぎ飛ばした。
『ダメ!!いくらダリアちゃんでもダメ!!』
ゼーゼー息を切らしながら金色の髪のラタルの前に立ち塞がる。
「……って、クラピカ……?」
ダリアは飛ばされた衝撃で地面に転がりながら、朦朧と情報を整理する。
今、クラピカって言ったよね?
クラピカ……
……誰?
てゆーかラタルくん、金髪……
それどころじゃなかったから遭えて触れなかったけど、いきなり金髪……
で、クラピカ?
リンちゃんはラタルくんのお母さん
で、この金髪のラタルくんはリンちゃんとキスしてて
てゆーか……もしかして……
「母さんっ!!」
どこからともなく彼の声が田舎道の静寂に響き渡った。
その声を発しているはずの目の前のラタルは口を閉ざしたままだったのに。
そして辺りを見回し、自分のすぐ後ろにその主を見つけた。
その表情はまるで知らない人のように
ピリピリと痛いほど何かを放出していた。
「ダリアに何をするんだ!?」
『ラタル!!』
金髪のラタルくん
いつものラタルくん
友達であり、彼の母親であるリンちゃん
ああ……まさか……
そういう事なの……?
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