" 念 "
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
リンの額に自分の額を合わせ、クラピカはそっと口を開いた。
「リン、お前にひとつ聞きたい事がある」
『な、何?』
リンは頬を上気させ、戸惑いながら尋ねた。
「非常に訊きづらいのだが……お前は……"これから先"の事を知っているか?」
『これから先?の、これからって何?』
「今、私がお前にした事だ。キスをして抱き締める。
この先の愛情表現を…行為を知っているか?」
クラピカはまっすぐリンの瞳を見つめる。
『……えっ…、あの…、それって……』
リンの顔が更に赤くなる。
『男の人と女の人が、赤ちゃん作る時にする事……?』
リンは言いにくそうに呟くように訊き返した。
クラピカは、どうやらリンがその事を知っていた事に驚き、同時にとても安心した。
もしも知らなければ、一から教える覚悟でいた。
一緒にいる上で、とても大切な事だと思ったからだ。
クラピカはふっと笑い、
「知っていたならいい。変な事を訊いてすまなかった」
と言って、また横になった。
リンの頭の上には、いくつもハテナが浮かんでいた。
(知っていたのにこの行動……つまりは男女の事情を知らないのではなくて、男の事情を知らないのだな……)
クラピカは納得し、諦めたように目を閉じた。
次の朝、やはりクラピカは寝不足だった。
寝ない事には慣れていたが、隣りに眠るリンの事を思うと、不必要な位疲れた。
『師匠の友達、かなり使える人だから、楽しみだね!クラピカ!』
リンは今日も一段と元気だ。
バスの中、クラピカは窓に寄りかかり、熟睡している。
クラピカの気も知らずに、リンは嬉しそうにその寝顔を眺めていた。
もうすぐクラピカの念修行が始まる。
そして得る力の大きさに、リンとクラピカは予想もしていなかった。
~続く~