" 念 "
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クラピカはリンに背を向けたまま、眠れないでいた。
リンが寝たらすぐに片方のベットに移ろうと思っているのに、リンはまだ眠れないようで、寝返りをしたり咳払いをしたりしている。
―――弱った―――
全く、この娘の鈍感さ、無神経さは知ってるつもりだったが、まさかこれ程とは───
……待てよ
まさかリン……
男女がこういう流れで、最後にどんな状況になるか知らないのでは……
まさかな
……いや、有り得る
だとしたら………
頭が痛くなってきた。
聞いていた生い立ちを思いだし、もしかしたらそんな情報はリンの知りうるところではなかったかもしれない、と思い至った。
もしそうだとしたら、かなり厄介な事だ。
クラピカは尚更眠れなくなった。
すると、リンが自分に背を向けているクラピカの背中にピタッとくっついてきた。
それにはさすがにクラピカも堪忍袋の緒が切れて、勢いよく起き上がり、リンをきつく睨みつけた。
そして声を張り上げ、言い放った。
「いい加減にしろ!!
どういうつもりだ!もう子供じゃあるまいし、一人で寝られるだろう!
私だって男なのだ!
冗談でも同じ布団に入ってきたりするな!」
リンはいきなり怒鳴られ、とても面食らった様子。
『……でも、ホントに眠れなくて……』
「お前が同じベットにいては、私が眠れない!!」
『なんで??』
「!!!!!」
―――やっぱり!
やはりリンは知らない!男女の事情……
クラピカは『何で??』の返答に困り、頭を抱えて黙ってしまった。
リンはそんなクラピカの顔を覗きこむ。
どうするか……
説明するのか?
ああ……くそっ……
そんな苦悩など全く察していないリンは、クラピカのそんな挙動の全てに疑問しか浮かばず、戸惑っている。
やがてクラピカはゆっくりと顔を上げ、リンの瞳を捉えた。
そして、リンをそっと抱き寄せ、唇を重ねた。
こないだとは違い、長い長いキス。
まるで絡み合うように、深く溶けていくように。
リンは体中がきゅううんと痺れるのを感じながら、あまりの長いキスに酸欠になりかけていた。
『クラピカ、クラピカ、酸欠……酸欠ですっ』
クラピカはゆっくりと唇を離し、リンを抱き締める。
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