別離
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「……何、最後みたいな事言ってんだよ!暗くなるだろ?それに、クラピカの事はお前が頑張ったからじゃん!ホント、よかったな」
空元気が辛い。
声、裏返ったかも。
向かい合っていたリンが、一歩側へやってきて言った。
『私、キルアがね、大大大好き!!』
次の瞬間、リンはキルアを強く抱き締めて、頬にキスをした。
それはあまりに唐突で、噛み締める暇もなくて、キルアは声さえ出ずにあっけに取られた。
『うははっ!アホ面っ!!』
満面の笑みでキルアを指差し、走り出すリン。
二人が立ち止まっている間に、すぐ後ろまで追い付いていたクラピカ達三人が、その一部始終を見ていた。
「おいおい!!あいつあんな事してるぞ!いいのか!?クラピカ!」
レオリオがクラピカの背中をバンバン叩きながら大声で叫んでいる。
「…………」
クラピカの奴、どんな顔をしてるかとキルアが振り返ると
クラピカは、穏やかで真っ直ぐな瞳で
こちらを見て優しい微笑みを浮かべていた。
何だよ……
ちょっと位、妬いた顔しろよ
悔しそうにしろよ
―――敵わないじゃねーかよ…
キルアは一度下を向いてからまたすぐに顔を上げ、リンを走って追い掛けた。
「待てこのバカ!仕返しさせろよ!」
『追い付けたらね!私速いぞ!』
キルアとリンは、どこまでもどこまでも二人で走っていく。
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