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屋敷を出る前に、キルアのお母さんと、妹(?)らしき人と会ったが、キルアは冷たく「どけよ」と一言放ち、その場を通りすぎた。
二人で巨大な本邸を後にする。
久しぶりの解放感。
キルアは嬉しそうに駆け足で山を下る。
そりゃそうだよね
あんな冷たい家よりも、ゴンたちといた方が絶対幸せに決まってる
「今あいつら執事室にいるからさ!もう少しだから!」
『え、あ、うん……
……あのさ、私』
「クラピカと会いたくないなんて言うなよ」
キルアの声色が変わった。
「ホントは会いたいんだろ?好きなくせに。
会えばいいじゃん。クラピカの為とか思ってんの?」
『…………』
「らしくねーよ。いつものお前みたいにさ、ワガママに突っ走ればいいじゃん。好きだってわめいてさ」
『わっ、わめいてはいなかったでしょ!?』
キルアは何も気にしてない振りして何でもわかってる。
なんて奴なんだと思う。
ホント……すごいコだ。
「お前はクラピカの幸せの為に、クラピカを守って生きるって言ったけどさ、俺はお前の幸せをホントに願ってんだぜ?
お前が自己中に不幸になるのは、俺を裏切ってる事になるんだからな!
ちゃんと覚えとけよ!」
『―――!』
キルア……
12歳が何、すごい事言ってんのよ……
でもホントにホントに、心から嬉しいよ
ありがとう……
長いこと下って、これまた立派な館に辿り着いた。
「ここだから」
『え、ここ!?あんた、執事室って言わなかった!?』
「うん、ここ執事室」
『ここ!?全部?………』
もう声出ないよ
そんなに儲かってるなら、私にも家を下さい!
執事室の館は、リッチなペンションかと思うほど大きくて綺麗。
この中に、ゴンとレオリオと…クラピカが………
クラピカ……
一瞬にして、あの日がリアルに蘇る。
辛そうな苦しそうな、悲しい顔で……私を抱き締めたクラピカ
私、またクラピカを苦しませたりしないかな?
会った時に、悲しい顔されないかな?
嫌に思われないかな?
どうしても足がすくむ。
キルアはリンの手を力強く握った。
ハッとした様子でキルアの顔を見るリン。
「大丈夫だって。絶対ないと思うけど、万が一クラピカに冷たくされたら俺たちと一緒に行けばいい」
その言葉に、リンの心はうんと軽くなった。
『ほ……ホントに?絶対だよ?』
「安心しろよ。ちゃんと引き取って育ててやるからさ」
キルアが笑う。
リンも笑う。
そして
執事室の扉を開ける──
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