キルアんち!
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キルアが独房に行ってから一週間以上が経った。
キルアの部屋でゆっくり体は休められたものの、いくらなんでも遅すぎるキルアの帰りを、リンは何もできずに待っていた。
『ああ……大丈夫かなキルア……どうしよ……』
気になって気になって仕方がないリン。
熱などとうに下がっていたが、キルアが心配で帰れずに、未だに部屋に留まっていた。
ここからは絶対に出るなとキルアに言われていたけど……
どうしても心配で心配で、いてもたってもいられなくなったリンは、部屋から出てキルアのいる独房を探す事にした。
そ~~~~っと、ドアを開け、廊下を覗く。
「あらまぁ、キルアのお友達のリンさんだったかしら?
具合はもうよろしいの?」
『うわぁぁっ!!』
……と、危うく声を上げてしまう所だったが、何とか自分の手で蓋をし、防いだ。
まさかいきなり、よりによってこのお方に出会うとは!!
『キルアのお母さん……
あの、本当に本当にお世話になりました!
あの……キルアはまだ……独房ですか……?』
ドキドキしながらリンは緊張Maxで尋ねてみる。
うはははは!もう超怖いんですけど!!
何この人、普通じゃないのはわかってるけど色々と怖すぎるよーっ!!
リンの額や背中には、異常なほど汗がダラダラと流れていた。
「ええ、キルは自ら独房に入っているわ。体調が良くなったのならよかった。今、迎えの執事を呼ぶから待ってて頂戴」
『あっ、いえ!その前に、キルアに会わせて下さい!!……帰る時は言いに来るように言われてたので……』
あ…どうしよう…何か今日出てかなきゃなんない流れになってきた……
ごめんキルア……
「キルアに会わせてあげたいのは山々なんだけど、生憎今話せる状態じゃないの。忙しいからまた今度改めて来て頂戴ね」
やばい!
ここを出たら、きっともう会いには来れない!
『お願いです、キルアのお母さん!!私、キルアに会って、顔見てちゃんとお礼も言いたいんです!!』
「心配しなくても、私からちゃんと伝えておきます。キルは忙しいの。
わかってね」
『お願いします!!』
リンはその場に平伏し、土下座した。
驚いた母親は内心とても動揺したが、暫く黙って何かしら考えた後、静かに口を開いた。
「…いいでしょう。そこまで言うならキルアのもとへ案内してさしあげます。ただし、キルアに触れる事は許しませんよ」
『!!ありがとうございます!!』
リンは安堵して顔を上げ、キルアの母親に心から礼を言った。
やった!!キルアに会える!ようやく顔が見れる!
リンは早足の母親の後に、慌ててついていった。
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