キルアんち!
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「まぁぁぁぁ!!キルッ!!
ようやく帰って来たかと思えば、誰なの、その子は!!!」
いきなり出てきた女の人の、あまりにデカイ&甲高い声に、思わずリンはビクッと体を跳ねさせた。
「こいつ、俺のダチ。
熱あるから俺の部屋に連れていくから」
『(…もしかし…なくても、お母さん…だよね。)
は、始めまして、リンといいます。キルアとハンター試験を受けてました。迷惑かけてすみません……』
キルアのお母さんは家の中でも帽子かぶって、ドレス着て、何かすんごいメガネ(!?)をかけてて顔がほとんど判らない
てか包帯でぐるぐる巻きなんです、顔がっ!!
いやぁ、世の中には色々な人がいるんですね……
私には理解できません
キルアがリンの手を引き、母親の横を通りすぎようとしたすれ違い様。
「待ちなさい、キルッ!!
ミルキが貴方を独房で待っているわ!!申し訳ないけどそのお嬢さんには帰って頂きなさい!!」
「ちゃんと行くよ。でもこいつは寝かせる。
俺がいない間は部屋を好きに使わせとくから」
「キルア!!いい加減になさい!!反省して帰ってきたかと思えば……」
そこまで言いかけて、母親はハッとした。
「…うるさい。行くっつってんだろ。もし俺がいない間こいつに何かしたら、絶対に許さないからな」
キルアの刺すような鋭い瞳に、リンは初めて背中がゾッとした。
母親は何だかうっとりしているように見えた。
リンはそのままキルアの部屋に案内されて、使い勝手の説明をされた。
「んで、ここを押したら厨房と繋がるから、腹減ったら飯、作って持ってきてもらって。
何日でもいていいから。体調が良くなったら迎えに来てもらえばいい。ゴトーに言っておくから下まで送ってもらって。
てか帰る時は俺に一言いいに来てね」
心なしか、嬉しそうにも見えるキルアの様子。
『ね、ねぇ、さっきお母さんが独房に行けって言ってたけど……何かされるの?』
キルアのベットにさっそく寝かせられたリンは、不安気な顔でキルアに尋ねた。
「別に?軽く拷問受けるだけだよ」
『ごっ……』
拷問!?拷問って……あの拷問!?
『ちょ、ちょっとさぁ、キルアも疲れて帰って来てんのに、ホラ、明日にしてもらえば?』
「あっははは!リンおもしれー!大丈夫、俺は全然平気だから」
『でも……』
嫌だ……そんな所に行くのを判ってて、普通に自分は寝てるなんてできないよ……
『行かないで……』
浅はかすぎるリンの思考回路が、考え抜いた結果、立てた作戦。
うるうる瞳で行かないで作戦……!
しかし、それを見て、キルアはププッと吹き出しそうになっている。
「くくっ……大丈夫だって、マジ心配すんな!
こんなん慣れてるし、それに……ここにお前がいると思うと、すごい励まされるし!」
『ほっほんと?』
その言葉に少し安心して、「行ってきまーす」と部屋を出るキルアを、何とか笑顔で見送った。
『それにしても……
すごい家だな。……拷問……』
そんなの受けた事ないよ。
キルア……
死ぬほど心配……
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