結末
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試験官から話を聞いて、リンは愕然とした。
……キルアが……落ちた……
あの顔面にデカい針刺した変な奴が、実はキルアのお兄ちゃんだったなんて……!
ゴンを殺すだとか、キルアに友達はいらないだとか、本当に実のお兄ちゃんが言ったなんて信じられない……
自ら違反の殺しをして、不合格を選んだキルア
いやだ……やだよ!!
このまま、キルアに会えないの?
ホントはあんなに優しくて、可愛くて、いい奴なのに、
人を暗殺する為に家に戻るの?
そんなん絶対有り得ないし間違ってるし、キルアには似合わないよ!!
『何で呑気に気ぃ失ったりしてたんだろ、私……』
「なんか良くわかんないけど、知恵熱だろうって」
『?知恵熱……?知恵……』
あっ……
もしやクラピカとの!!
火を吹いたように、カァ~~っと顔が熱くなる。
成程ね、素直すぎるよ、私の体!!
こんなんで熱を40度も出しちゃうなんて、馬鹿すぎる!!
めちゃめちゃ恥ずかしい!穴があったら入りたい……
「許せない。キルアは殺しなんか本当はしたくないのに。ギタラクル、じゃなくてイルミの奴!!」
ゴンは立ち上がり、ドアの方へ歩き出した。
「俺、やっぱりイルミのところに行ってくる!!」
部屋から出ていくゴンの後を追い、試験官も部屋を出る。
「待ちなさいゴンくん!」
リンは部屋に一人、ポツンと残された。
『キルア…どうして…』
よく考えるとさ、デントラの山の入り口で偶然出会ってから、ずっとずっと一緒にいたけど
その私達が二人そろって不合格なんて、何だか運命感じる気がするよ
四次試験で私がプレート見付からなくて、不合格を覚悟した時に
離れてもずっと仲間だって言ってくれたよね?
そうだよ、うちらはもう仲間なんだもん!
キルアがお家に帰っちゃったんなら、遊びに行ってもいいよね?
「キルアくーん、遊びましょー」なんてね……
『こんな所で寝てる場合じゃないよ…』
重い体を起こし、身支度をして置き手紙を書くと、リンは一人、部屋を出た。
ゴン、レオリオ、……クラピカ……
さようなら
出会った事、忘れない
みんな大好き
クラピカ……
愛してる
『クラピカの写真、一枚位欲しかったんだけどな』
小さな声で独り言を呟きながら、リンは会場となったホテルを後にした。
頬を伝う涙を拭う事もなく……
振り返る事もなく………
~続く~