結末
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試験会場となったホテルの最上階。
リンとクラピカはあれから暫くの時、二人で何も話さず、ただ黙って寄り添っていた。
リンがチラッとクラピカの顔を窺い見ると、クラピカはリンの視線を受け止め、静かに微笑んだ。
都合の良すぎる、夢みたいだ……
ずっとこうして隣りにいられたらいいのに
「少し落ち着いたか?」
『あっ…はい!
…大丈夫……です』
何だか顔が上げられないな
緊張する
こんな事、今までなかったんだけどな
「もし大丈夫そうなら、会場へ戻らねばな。そろそろお前の次の試合が始まる頃かも知れない」
『!……そうだったぁ!』
ぎえ~…今、試合なんてとてもやる気になんないよ!!
クラピカは先に立ち上がり、「立てるか?」とリンに手を差し延べる。
何だかいつもより優しい気がする。
二人で会場に戻ると、席を外している間に三試合が終わっていて、クラピカの言う通り次はリンの試合の番だった。
「あっ!!おまえっ……無事だったのか!?大丈夫かよ!?また泣いただろっ!目が真っ赤なんだよ!てかヒソカに何されたんだ!?あいつマジ何なんだよ!!」
キルアは会場に入ってきたリンを見付けるなり、声を荒げてまくし立てた。
かなり不機嫌そうだが、自分の事を心配して怒ってくれているキルアがやっぱり可愛くて、リンはふふっと笑ってしまった。
『ありがとキルたん』
「キルたんやめろよ」
キルアはムッと膨れた。
『さて、行ってきますか』
リンは前に出ようと一歩、足を踏み出した。
ところが
その瞬間、目の前の景色が、ぐにゃ~っと大きく歪み、回り出した。
うわ……回転してる……
何これ、すごい……
楽し……い……かも………
それから先の記憶が、定かでない。
目覚めた時には、またしても見慣れぬ部屋のベットの上だった。
何が起こったのかさっぱりわからない。
『あ……れ?ここ……どこ?私……何されたんだ…?』
目覚めたら何故かベットなんて、何だかデジャブ……
「お目覚めですかな?」
「リン!起きた?」
『おっ?』
突然隣りから聞こえた声に、驚いてそちらを見ると
そこにはゴンと一次試験の時の試験官がいた。
目覚めてゴンなんて、またまたデジャブ……
なんて事は置いといて!
『そうだ、ゴン、私が殴っちゃったホッペ、大丈夫!?てか頭大丈夫!?ホント、マジで超ごめんねっ!!』
起きぬけから勢いよくまくし立てるリンを見て、ゴンと試験官は顔を見合わせ笑った。
『いや、笑い事でなくてさ!ホラ、ちょっと腫れ……』
自分が殴ったせいで膨れたゴンの左頬を撫でようと、上体を起こしたリンは、強烈な眩暈と頭痛に襲われて、そのままベットに倒れ込んだ。
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