さよならの予感
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クラピカは何て言うだろう……
きっとすごく気にする
この四次試験では悔やむ事ばかりだな
優しいクラピカに心の膿を吐きだしたり
ゴンの獲物がヒソカだって知ってたのに、途中で会っても何もできなかったり(プレートを獲っといて後で渡してあげたかった……ヒソカを見つけられたか心配……)
後少し早くキルアを見つけられたら、投げ飛ばしちゃったプレートの方も貰えたかもなのに……
とにかく、みんなには受かってほしい
ハンターになって欲しいよ
てゆーか、クラピカには何て言おうかな……クラピカが気にしないで合格する方法、ないかな……
『もうやだ!!らしくないっ!!』
こんな暗い私は私じゃないよ!
リミットまで後数時間、最後の最後まで諦めたりしない!!
リンは顔を上げ、また闇の中に下り、行動を開始した。
「俺も付き合う」
キルアも木の上からピョンと飛び下り、リンと顔を見合わせて微笑んだ。
二人は寝ずに、夜中の間もずっと獲物を探した。
息を切らし、滲む汗を拭い、体力と精神を削りながら、それでもひたすら探した。
自分たちの他に誰もいないのではないかと思う程、静かな森の中を歩き続けた。
そして───
闇が音もなく、ゆっくりゆっくりと去っていく────
『見て、キルア』
「………」
二人は並んで、キラキラと輝かしく昇ってゆく朝日を見た────
最終日になった。
リンはとうとう最後のプレートを見付ける事はできなかった。
『キルア、ごめんね。
せっかく朝までずっと手伝ってくれたのに』
「いいよ別に。見つかんなかったのは残念だけどさ、また来年受けろよな」
『うんっ』
元々ハンター協会の会長とクラピカに会いたくて受けた試験だった。
今となっては結果が重要ではなかったし、来年は多分受ける事はないと思ったが、リンはキルアに笑顔でそう答えた。
二人はスタート地点へ向かって、ゆっくりと歩き始めた。
「只今を持ちまして、第四次試験は終了です。
受験生の皆さんは一時間以内にスタート地点にお戻り下さい」
とうとう迎えのアナウンスが聞こえた。
キルアとリンは無言で見つめあい、リンの方から手を差し出して、握手を交わした。
『ありがとうキルア!頑張って最終試験、突破しなよね!』
「ああ」
リンは笑顔だった。
キルアが先に歩きだし、リンはそこに留まって、見えなくなるキルアを見送った。
『はぁ~~~~~』
これでみんなとバイバイだ。
『まぁ、今思えば、楽しかったよね。ハンター試験!』
リンは帰還猶予の一時間を潰す為に、スタート地点とは逆方向にゆっくりと歩いていった。
クラピカ……あなたならきっと無事に四次試験を通過したよね
今一番願う事は、私が落ちた事をクラピカが気にしたりしないで、無事に試験をクリアする事
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