最終話・始まり
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「おっ前、毎回普通に来いっつってんだろーがっ」
「それじゃつまらないだろ?
だいたい俺ごときが忍び込めるくらいなのだから、二人とも平和ボケしてきているのではないか?」
ラタルの言葉に、キルアはピキッと青筋を浮かべる。
「そんな事ないよ!ラタルはその歳では考えられないくらい絶の達人だよ!」
「褒めるなっつの!!
ったく…次はちゃんと入り口から来いよ!!じゃなきゃ遊んでやんねーからな!!」
「む。キルア、13歳相手に大人気ないぞ」
「…ほんっとお前クラピカそっくりな!!(怒)」
そう、キルアが呆れるくらいにラタルはクラピカによく似ていた。
顔はもちろん、声も仕草も性格も…口調まで瓜二つ。
ただ、一人称を " 私 " ではなく " 俺 " とし、好奇心旺盛な所や無茶が好きな所はリン譲りだった。
「それにしても久しぶりに会うとやっぱり成長してるね!」
「半年振りだからな。身長も3センチ伸びた」
「つかお前かなり修行してるだろ?オーラに全然乱れがない」
「ありがとう。母さんに鍛えられたんだ」
船を出し、本格的な釣りに励みながら、男同士の会話を楽しむ三人。
「クラピカじゃなくてリンかよ。お前確か具現化系だろ?」
「俺も父さんに教わりたいんだが、父さんには暇もないしな。
その分、母さんが暇してて何かと俺に構いたがる」
「「なるほど……」」
ゴンとキルア、納得。
ラタルが生まれて13年。
クラピカはマフィアの伝で緋の眼を五対集め、ノストラードの護衛を辞めた。
そして今はハンター協会に入り、協会直々の仕事をこなしつつ、緋の眼を探し続けている。
キルアやゴン、レオリオにも協力して貰い、ようやく残りは三対というところまできた。
住む土地を変えても、リンは相変わらず皆を呼び出しては、嬉しそうに料理や酒を振る舞っている。
『ラタルは親離れが早くて困る』
最近の愚痴の決まり文句。
「それにしてもゴンとキルアはいつまで旅三昧を続ける気なんだ?」
「ん~、多分ずっとだと思うけど」
「ま、あんま考えてないよな」
「目標はないのか?」
「あるよ!ヒソカに完勝する!!」
「今3勝18敗だっけ?」
キルアが何の気無しに尋ねると、ゴンからは凄い剣幕で「3勝16敗だよ!!」と返ってきた。
「ヒソカ?最近よくうちに来てるな。父さんがいないのを見計らって」
「はぁ!?何しに!?」
「母さんに会いに。なんかたまに土産を渡したりしているな。
あ、引いた」
話しているうちに、ラタルの竿に魚がかかったようだ。
「大きい!!巻いて巻いて!!俺が網で救うから!!」
その後、次々と皆の竿にも獲物がかかり、船上も白熱してきた。
その頃、リンとクラピカは街に出て映画を見終え、夕飯の買い物をしていた。
今日はレオリオ家族、グレス家族が来る事になっている。
『楽しみだね!!グレスとは三年振りだし、レオリオ達とも一年振り!!』
「グレスさんのところは二人目が生まれたしな。レオリオも仕事が忙しいんだろう」
あれからレオリオは無事に医大に合格し、念願だった医者になった。
メイカとは五年前に結婚して子供も一人いる。
幸せに暮らしているらしい。
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