運命
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クラピカに顎を持ち上げられ、もう一度改めて口付ける。
「リンからとは珍しいな」
『えへっ!たまにはねぇ?』
「もう一度してくれないか」
『え"……』
思いも因らない要求に、リンの顔がボッと赤くなる。
「お前ってやつは…いつまで経っても慣れないな」
『ごめ…でもクラピカに自分からキスとか…いや、しちゃったけど!…していいのかな~…』
はしたないとか思われないかな?なんて心配したりしてたんだけど…
クラピカは何だか嬉しそう。
言われるままに唇を寄せると、頭の後ろに手を添えられて逃げられないよう捕まってしまった。
『ふ……むっ……』
未だにキスをするのに息継ぎが難しい。
長い口付けに苦しい声を漏らすリン。
クラピカは唇を離し、リンの上気した頬をそっと撫でた。
「はぁ…」
『え、何で溜め息?』
「…好きで仕方ない」
『はい!?』
「どうしようもなく好きだよ、リン…お前が好きだ」
『く、クラピカぁ~…』
クラピカの愛情に満ちた瞳を見て、リンの心は堪らなく切なくなる。
クラピカに触れたい
純粋にそう思った。
しかし自分からキスをするのでさえ迷うのに、そんな事、言えるわけがない。
でも……
言ってみたら、どんな顔をするだろう?
『ね、ねぇ…クラピカ…』
「どうした?」
『あ…あのさ…あのね…』
"クラピカ…私を…"
いやっ!!言えないっ!!!!
言えるわけないよ~~~!!
てゆーかラタル産む前も産んでからも、ずっとクラピカと抱き合ってない!!
クラピカはそれでいいのかな!?
『く、クラピカはさ…その…私と…』
「?」
『う……』
不思議そうに向けられる瞳に、泣きそうな顔で口篭るリン。
その様子に、クラピカはポンポンと頭を撫でてリンの顔を覗きこんだ。
「言いたい事があるなら何でも言ってくれ。何を言われても嫌いになんかならない」
まるで見透かすようなクラピカの言葉。
リンは涙目で顔を赤くしながら、ポツリと言った。
『…抱きしめて…その……私を…クラピカの…、、、……全部で…ギュッとして欲しい、、』
頬を両手で押さえながら、やっとの思いで言った。
はっきりいって死ぬほど恥ずかしい。
リンは恐くて顔を上げられず、ひたすら俯いた。
しかし、その俯いた先の視界さえ、次の瞬間には真っ暗に埋め尽くされた。
気付けばクラピカの腕の中。
強い力で包み込まれていた。
「もういいのか?お前の体は」
『う、ん…私はもう何ともない…』
あれだけの言葉で、クラピカは訊き返す事もなくリンの心をわかってくれた。
「よかった…じゃあもう我慢する必要はないな」
『我慢…してたの?』
「当たり前だろう」
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