出発
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出産からふた月。
そして、ラタルも生後二ヶ月を迎えた。
『なんか顔変わったよね!ますます似てきたかも!!』
「そうか。嬉しい事だ」
クラピカの休日。
穏やかな昼下がり。
ラタルの寝顔を二人で飽きる事なく見つめていた。
ラタルは色も白く、少しずつ生えてきた睫毛もクラピカ同様長かった。
赤ん坊の割には凛々しく、それでいて繊細な顔立ち。
目もパッチリ大きな二重で、髪の色以外は何もかもがクラピカにそっくりだった。
『なぁんか赤ちゃんの時のクラピカを抱っこしてるみたい』
リンはとても嬉しそうに微笑む。
「写真一枚残っていないが、こんな顔をしていたのかも知れないな」
『うん、絶対この顔だよ!間違いない』
二人で笑い合い、ラタルの話をしながら穏やかで幸せな時間を過ごす。
明日、グレスの住む国へ行き、合流して海へ出る。
ひと月前だった予定を、グレスがラタルの体の為にと延期してくれたのだ。
『船…かぁ。大丈夫かな?』
「お前の師匠は船で行ったらしい。ハンター協会からの使者ですら向かうまでに全滅だったのに、彼は辿り着いた」
『!』
あの島を襲いに行った盗賊団の中に師匠がいた
そして師匠はリンを拾った
守り、育て、愛してくれた
役目と同時に命を果てて
彼の存在を、神は守った
ならば、リンやグレスもきっと……
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