可愛い二人
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暫くしてゴンも目を覚まし、三人で朝食を食べた。
リンがまた倒れたと知り、準備はキルアとゴンがしてくれた。
『倒れたなんて大袈裟な。眩暈したから座ってただけだよ?』
「でもリンが辛い時はきっと赤ちゃんも心配してるだろうし、無理しちゃダメだよ!」
『赤ちゃんが心配!?』
あまりに可愛いゴンの言葉に、リンはキュンと胸をときめかせた。
『ゴン大好き!!』
「俺も大好き!」
わけのわからない、いきなりの告白に、間髪入れず答えてくれるゴン。
そんな二人のテンポにはとうに慣れっこのキルア。
呆れながらも黙ってパンをかじっていた。
ちなみに二人が作ってくれた朝食のメニューは潰れた目玉焼きとトースト、千切ったレタスのみのサラダだった。
(その無器用さ加減にまた萌えた)
食事が終わると片付けや皿洗いまでしてくれる。
二人が並んで台所に立つ後ろ姿はすごく新鮮で、リンはニヤニヤしながらそれを見つめていた。
「ゴンが洗う係で俺流す係な」
「わかった」
仲良く円満に作業を進める。
かっ…可愛い……!
もうメロメロです!!
ごめん、クラピカ!
だってあの二人可愛いの~優しいの~!!
しかも外に放っておいたままだった洗濯物まで干してくれる始末。
あーでもないこーでもないと言いあいながら慣れない手付きで頑張っている。
窓から嬉しそうに眺めるリンの顔はもう恵比寿様だ。
午後は夕飯の買い物に出掛けた。
リンの身を案じた二人が「俺たちがいる間に」とついてきてくれたのだ。
「数日分買い溜めしといた方がいいよね」
「ああ。一人で出掛けるのはまだ危ねぇしな」
『大丈夫だよ!私かなり体力あるよ!?』
「それ関係ねぇし。体力あっても倒れたし」
街に出て大きなデパートにやってきた三人。
籠に詰め込んだ食材のほとんどがキルアとゴンの選んだ物だった。
「これとか便利だよな。簡単にできるし」
「あんまりインスタントばっかじゃ赤ちゃんに悪いんじゃない?」
「あ、そっか」
「妊婦さんは野菜が必要だってミトさんが言ってたから野菜を沢山買おう!」
「牛乳は?あ、野菜ジュースとか」
「これ鉄分入りって書いてある。良さそうだよね」
「こっちはビタミンB入りだぜ。ビタミンの方が良さそうじゃね?」
「じゃあどっちも買っとこう」
「あ、これCMで見た事ある。確か葉酸が入ったやつ」
「ようさんって何?」
「知らねーけど多分いいやつだよ」
「でも高いね」
「じゃあ絶対いいやつじゃん」
「…絶対?」
「高級だろ?」
妊婦についての情報などからきし疎い男の子なりに、色々考えて慎重に選ぶ。
何故かほとんどリンへの質問はない。
二人で話し合いながらの買い物が楽しそうだ。
リンも敢えて口出ししなかった。
自分と子供の為に一生懸命選んでくれる二人に、カートを押しながら微笑ましくついて行った。
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