また会う日まで
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朝食を食べ、片付けと準備を済ませて二人は外に出た。
「雪が強くなってきたな。本当に歩いて行って大丈夫か?体を冷やさないか?」
『傘さすから平気!それに…』
リンはクラピカの腕にギュッと掴まる。
いかにも嬉しそうに満面の笑みを浮かべながら。
「…そういう事か」
『そーゆー事っ!あ~寒いね~!もっとくっつかなきゃ~!』
わざとらしい大声にクラピカは笑いを零し、リンの手を自分のコートのポケットに入れた。
『待ってました!』
リンは大はしゃぎ。
「まったく、面白い奴だな」
『やははっ!可愛い奴と言って』
笑い合って手を繋いで、病院までの道のりを幸せな気分で歩いた。
クラピカが泊まりの日以外は毎日会っているのに、話が途切れる事はなく、他愛ない会話で二人は笑顔になれた。
病院へ着く頃には足元はほぼ真っ白で、雪の上に二人の足跡がポツリポツリと残っていた。
「中へどうぞ」
まだ時間が早いせいか人も少なく、すぐに診察室へ呼ばれた。
「私も入っていいのか?」
『うん!よく他のパパも一緒に入ってるよ。目の前で画面に赤ちゃん映るから』
二人は中へ入り、リンは診察台の上に寝て、クラピカは医師に勧められた傍らの椅子に座った。
お腹にエコーを宛て、画面に中の様子が映し出される。
クラピカは食い入るように真剣にそれを見つめた。
「これが頭。これが足ですね。あ、今手を動かしてますよ。わかります?」
先生が丁寧に説明してくれる。
「胎動ももう感じるでしょう?」
『はい、すっごく元気です!ポコポコと』
「よかったですね。今のところ大きさも標準です。ちゃんと成長してますよ」
その言葉に、リンとクラピカは顔を見合わせ、微笑んだ。
「あ!」
突然先生が声を上げる。
『!?何?何かありました!?』
驚いてリンが尋ねると、先生はニコニコして二人の方を見た。
「わかっちゃいましたよ。どうします?産まれるまでのお楽しみ?」
「!」
『えっ、性別!?』
ヤバイ!
もし女の子ならクラピカが────
「教えて下さい」
冷静な声でクラピカが言った。
「ママも聞きたいですか?」
『え………は、い…………』
寧ろ拒否権はない。
クラピカの強い視線が有無を言わさない。
でももし…女の子なら…
リンはギュッと目を瞑って先生の言葉を待った。
男!
どうか男でありますように─────!!
そう強く祈った。
「ここ、見えます?ここがおしりです。そしてこれが足。わかるかな~?」
やはり丁寧な説明。
リンもクラピカも目を凝らして、ハッキリしない白黒の画面を見つめる。
そして────
「ほら。見えますか?この子は─────」
『───!!』
~続く~