生きる意味
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師匠の特徴や、師匠から聞いた師匠の過去の様子を話して、会長はすぐにそれが誰の事だか察してくれた。
「そうか。あやつがの。まぁ、もしかしたらとは思っておったが……」
会長は窓から遠くを見つめている。
『ハンター協会からのお仕事、受けられなくてすみません。今までも……私のせいで……』
リンはあらゆる想いが交錯して、顔を上げられない。
「なぁに、お前さんのせいじゃない。
あやつが見つけた赤ん坊を育てると言った時、反対はしたが、あやつがワシの言う事を聞くとも思っとらんかった。
あやつはお前さんを育てるという事に生き甲斐を見い出したのじゃろう。お前さんがあやつの生きる意味になったのじゃ。
感謝こそすれ、あやつは絶対にお前さんを恨んじゃおらんわい」
『そう……でしょうか……』
また涙が出る。
師匠……
師匠を想って泣くのは、これで最後にしようと……
毎回思っているのにね……
私は弱い……
『…っ、それでですね、会長!』
涙を拭って、リンは本題に入る。
『師匠が請けるはずだった仕事、もし私が無事ハンター試験に合格してハンターになったら、代わりに請けさせてもらえないでしょうか!?』
「そりゃ無理じゃ」
『へっ?!!!』
あまりの即答に、リンは間抜けな声を上げてしまった。
「あやつに頼んどいた仕事は、そんじょそこらのハンターには出来る仕事ではない。
あやつはハンターになった時からずば抜けて、まさに違う存在じゃった。
気持ちは解るし有難いが、お前さんには無理じゃ」
そ……そんなぁ……
私、その為にこのハンター試験を受けに来たのに……
どうしたらいいの?
クラピカにも受け入れてもらえなくて……
会長にも断られて……
私、一体何のためにここに来たのか……
リンは目の前が真っ暗になっていくのを感じた。
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