ねぇ赤ちゃん
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来たついでに、直接ボスに挨拶をして、正式に退職が決まった。
娘のネオンには非常に惜しまれたが、同時に祝福もしてくれた。
クラピカとの仲を隠していた仲間達には、今回一気に明かす事となり、とても驚かれた。
ノストラードの護衛団に入ってから約一年
色々あったけど、仲間に恵まれクラピカの傍にいられて楽しかった
働きながら他の組の裏方と関係を密にしていたクラピカだったけど、結局辿りつけた緋の眼は一対限りだった
『今日でとうとう私も専業主婦かぁ。寂しいなぁ…』
クラピカとの帰宅途中の車内、リンは遠い目をして外を見ながら呟いた。
「そうだな。だが私はようやくホッとできる」
『何で?一緒にいる時間が減るのに?』
「それでも危険な仕事から離れ、少しでも人目に触れない場所にいてくれた方がいい」
『……』
…確かにクラピカには辛い思いばかりさせてきた
少しは大人しくするいい機会なのかも知れない
『…でも私、一日中家にいるのは無理かも。買い物とかでもいいから外出たい』
「余計な事に首を突っ込まなければ普通に過ごしていいさ。生まれてくる子供の物も好きに揃えればいい。
ただし重い物は駄目だぞ」
『子供の服とかは二人で選びたいな!あ、クラピカが来てるようなクルタ族の服みたいなのも作って着せたい!
てゆーか服作りとかした事ないから挑戦してみよっかな?わぁ~ちょっと楽しみ!やる気出てきた!』
リンは瞳を輝かせながら主婦生活の計画を立て始めた。
(服作りにハマれば家に篭ってくれるかも知れん…)
クラピカも賛成してリンに手芸を推した。
夕飯を食べ終え、片付けも終わった頃。
クラピカはパソコンに向かって何やらカタカタ調べ物をしていた。
『何やってんの??』
後ろからクラピカの肩に頭を置いて覗き込むリン。
「子供が生まれたら暫くは遠出する余裕などなくなるらしい。
だからお前の体調が悪くなければ、なるべく今のうちに色んな所へ連れて行ってやれたらと思ってな」
様々な国や地域の名所や観光地、リンの好きそうなテーマパークや食事処、ホテル……
それにレオリオの国の有名な世界遺産等、候補を次々とプリントしていく。
『うそ、旅行!?連れてってくれるの!?』
「ずっと篭っていてもつまらないだろう?お前が疲れない程度に、行きたい場所を選んだらいい。
明日から長い休みを貰ってある」
『クラピカ…』
いつもいつも私の為に…
『ありがとうクラピカ!
すっごく嬉しい!!楽しみっ!!』
後ろからギュッと首に抱きつくと、力が強すぎたのかクラピカは少し噎せ込んだ。
「ケホ…と、とりあえず、どこか行きたい所はあるか?」
『うん、えっと…』
そうだ……実は行きたい場所、あったんだ
行くのはとても困難だと聞くけど…
それでも私が一度は行くべきであろう場所が…
行くのが怖い気もするんだけどね
クラピカと一緒なら…
『私の生まれた…ジュエリストが暮らしていた島に……』
師匠と私が出会い、全ての終わりと始まりがあったその場所に─────
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