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──そりゃ以前よりは頻繁に会えるようにはなったけど
それでもいつも嬉しいのだ
キルアとゴンに会える日は胸が弾む
…もっと近くに住んでくれたらいいのに
いつまでも沈んだ顔をしていると、横から「仕方ないな」というクラピカの声が聞こえ、ふいにギュッと抱き締められた。
ハッと我に返り、頬を染めるリン。
『えへへ~、なに?』
「…リン。結婚式、しようか」
『………え?』
……えっ?
結婚式?
リンはクラピカから体を離し、その表情を確かめる。
澄んだ瞳がこちらを見つめ返している。
『…結婚式?いつ?』
「すぐにでも。お前のお腹が大きくなってしまっては、あのドレス(番外編"白いプレゼント"参照)も入らなくなるしな。産んだ後となると、そんな暇もあるまい。
皆に都合をつけてもらって、すぐにでも式をあげよう」
クラピカは穏やかに微笑み、遊ぶようにリンの髪を指で鋤いている。
『ほ…ホントに?今すぐ?あのドレス着るの?』
「嫌か?」
『じゃないっ!なわけないよ!!みんなの前で…クラピカに思いっきり好きって言っていいの?』
「いつも言ってる気がするが…」
『みんなの前でチュー、するの?』
「そうだな。チャペルで挙げるなら」
『あのドレス、クラピカが作ってくれてたって自慢していいの?』
「存分にどうぞ」
『クラピカもみんなの前で愛、誓ってくれる?』
「いくらでも」
リンの瞳に滲む涙を指で拭い、クラピカはリンを胸に強く抱き締めた。
とめどなく溢れるリンの涙は、クラピカの青い服に残らず吸いとられていく。
結婚式をできるのはもちろん嬉しい
けどそれ以上に、クラピカが私の為にそこまでしてくれる、その気持ちが嬉しい
愛する幸せも愛される幸せも、クラピカが教えてくれた
皆の前で誓う永遠は、きっとずっと消えない本当の永遠になる
「お前のあの姿を見たら、きっと皆驚く。早く見せたい」
『レオリオも好きになってくれるかな』
「そうだな、惚れるかも知れないな」
『くふふ…どーしよ』
「渡さないと言ったろう。誰にも」
『きゃははっ』
「まずレオリオに奪われる気はしないがな…」
クラピカの隣りでドレスを着て……
お腹には二人の子供
バチが当たるんじゃないかと思う位の幸せ
でもこれ以上何も望みはしないから
三人で生きられるなら、他には何もいらないから
許して
見守って下さい
私達は、こんな未来の為に生まれてきたのだから……
もうすぐ私達の結婚式
祝福してくれますか?
~続く~